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【質問番号7:詩穂さん】 古いアメリカンジョークよりの出題です 【二隻の軍艦】 https://late-late.jp/mondai/show/1056 問題寸評をお願いします。初心者です。 【鑑定士:オリオン】 じゃかじゃん! 詩穂さんこんにちは〜。拙い寸評ではありますが、なるべく初心者さんにも伝わりやすい内容になるよう頑張ります。 ふむふむ。詩穂さんがもう一問持ち込んでくださった問題と同じく、こちらも元ネタありの問題ですね。初めて知ったお話でしたがとても面白かったです。当初の思惑と結果とがすれ違ってしまう、まさに外国のジョークの定番ってシチュエーションで良いですね。イギリスは常温で飲み物を飲みアメリカは氷で冷やす文化だった、というのは初めて知りました。国の名前のA国B国はただアルファベットを順番に割り当てただけと見せかけて、実はアメリカとブリテンの頭文字だったりするのでしょうか? だとしたら芸が細かいです。 実話問題なので現実的にあり得る展開=参加者さんが想像できる範囲のストーリーであることも強みですね。もう片方の寸評でゴトーレーベルさんもおっしゃってましたが、詩穂さんはこういう魅力的な元ネタを見つけるセンスはとても鋭いと感じました。 ただ、ゴトーレーベルさんと同じく、私も問題を『元ネタそのまま』にウミガメのスープとして出すことは難しいと考えている人間です。良い物語であることと良い謎解きであることとは、別だからです。推理小説とかのサスペンス作品でイメージすると分かりやすいかもしれません。 「ふむふむ、息子を殺した犯人を探し当てて復讐するためにそんな苦労を……いい話や!(ストーリー)」 「でも凶器が天才博士からもらった未知の毒薬だなんて納得いかねーっ! そんなの、読んでて推理できるわけないじゃん!(謎解き)」 上記はあくまでも、分かりやすく説明するための極端な例ですけれど、こういう風にストーリーとか雰囲気は好きなんだけど肝心の謎解き部分に引っ掛かりを感じるサスペンス作品に遭遇すること、私は結構あります。 謎解きでは推理の材料として『本文に伏線がきちんと張ってあること。本文中に、読者に対して推理の材料がちゃんと示されていること』がとても重視されるため、何かを元ネタにして問題に作る際には、そういった伏線を意識して手を加える必要が出て来るわけです。 水平思考問題ではこういった伏線のことを、『クルー』と言います。 【脱線・プチ用語解説】 (今のらて鯖ってチャーム、クルー、ベール、トリックの説明多分ない、かな?)それぞれの意味はざっくりとこんな感じ。 チャーム……問題の魅力のこと。 クルー……上に書いたような、問題を解く上でのヒントとか質問のきっかけになるようなワードのこと。 ベール……答えがすぐに分かってしまわないように問題文から情報を削ったりする作業。 トリック……問題文の中にある仕掛けのこと。◯◯と見せかけて実は××だったとか、問題文のこの部分はこういう意味だったのか、とかそういう部分。 【脱線終了】 それでは本題に戻ります。 私の想像での話になりますが、おそらく詩穂さんは最初にこのエピソードをスープににしようと考えた際『アメリカ側は飲み物に使って欲しくて氷を送ったのにイギリス側はそれを水風呂に使ってしまった』という結末部分を隠して、そこを参加者さんに当ててもらう問題にしたかったんじゃないのかな、と思っています。元ネタのお話の肝の部分ですからね。しかしそれですと『贈った物は氷である』っていうクルーが、ちょっとヒントになりすぎてしまうんですね。氷の使い方は限られていますし、その中でも飲み物に入れるという使い方はメジャーですから。ですから『氷』という情報も隠して、その結果あの問題文の形にまとまったのかな? と感じました。 けれどそのせいで、 1:贈り物が氷であることを当てて下さい 2:A国が氷を贈った理由が冷たい飲み物だって推理して下さい 3:B国の氷の使い道が水風呂であると推理して下さい という風に問いかけ部分が3つに分かれてしまっています。これは、このスープ最大の問題点だと思います。参加者さんにどこを解いたらいいのか分かりやすくする意味でも、進行のやりやすさ的な意味でも、問いかけ部分はなるべくシンプル且つ的確にまとまっていた方がいいです。 実際、進行の中で「体を冷やすために氷を使ったのか?」という問いに対して「(今は2番目の項目を当ててもらっている段階だから)ノーですが」という返答をしている箇所がありますが、質問者さんは特に「2番目の項目、3番目の項目」と指定して質問していないのでどちらとでも捉えられますし、氷を当てた後は自動的に2番目の項目を当ててもらうための段階になるという説明はこの段階では参加者さん達に伝えられていなかった情報なので、この質問を「2番目への質問」として突っぱねる要素はないように思えるのです。こういった事態を避けるためにもやはり問いかけ部分はシンプルに越したことがないですし、もしも問題文のような複雑な問いかけにするなら「贈り物、A国の思惑、B国の使い方の順番で当てて下さい」みたいなルール説明を一言加えておくとか、「2項目はノーですが3項目はイェス!」みたいな返答をするとか、何かしらの工夫をするのがベターでしょう。 (ちょっと私では力不足で具体的な上手い修正案が思い浮かばないのですが、例えば「Aさんは冷たい水が飲みたくてBさんへ氷を贈ったのに、今、氷水を目の前にしてとても困惑している。一体なぜ?」みたいな形にすれば問いかけは一箇所だけで済みます) 別に元ネタに忠実な出題をする必要は全くないので軍艦とかアメリカイギリスとかはいっそ削っちゃっても問題ないですし、『暑い』『氷の使い道が想定とは違った』『片方には氷を飲み物に入れるという発想がなかった』辺りの重要な要素だけ大切にすればパターンは無限大です。お金持ちのカメオくんが貧乏なウミオくんの家に遊びに行くことになったときのエピソードでもいいですし、いっそ逆に、氷風呂文化が一般的な文化圏で育った人が生まれて初めて氷入りの飲み物を見てびっくり、とかでもいいです。 詩穂さんは、鋭いな、と感じる質問をしているところをよく見かけますし、氷という情報を入れるとヒントになり過ぎてしまうという判断もできているので『どこがクルーなのかを判断する力』は高いと思うのです。でも詩穂さんがこの問題を作る上で行なっているのは「ベール」だけなのですね。クルーを抜く作業しかしてないのでややこしくなるし、問題文がちょっと扉みたいに物当て地味てしまったり、後からたくさんヒントを出す事態になったりするのだと思います。 某漫画のセリフにあった例え話の引用になりますが、ジャンケンでチョキだけしか使えないと苦戦を強いられること間違いなしですけど、パーとかグーを使えるようになったとしたら確実に強くなれるし、ジャンケンするのが一気に楽しくなりそうじゃないですか? 是非過去問などを参考にして、『トリック、問題のアレンジ』と『大きなヒントになり過ぎない範囲のクルーをしっかり入れる』、このふたつを意識した作問をしてみて欲しいです。
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