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【質問番号21:OUTISさん】 うちの人形がもう一つ持ってきてネ・・・ ・・・これは嘘では無いヨ? 【嘘つきカメオ】 https://late-late.jp/mondai/show/764 同じく問題寸評をGoto_Labelさんに依頼したいネ 【鑑定士:GoTo_labelさん】 OUTISさん、引き続いてのご指名ありがとうございます。 それでは鑑定させていただきます。ほうほう、なるほど、これはよい(手袋をはめた手でいじくりまわしながら) さて、本問はきちんと考えられている問題ですね。 生まれてからしゃべることがなかったので、発音に難がある。そのため一部の子音が脱落してしまい、「たかい」→「あかい」になった、という核がまずあります。 これを問題にするにあたり、「嘘」の要素を取り入れ、「これまでは嘘がつけなかったけど、(嘘に見える)【あかい】と言ったのはなぜ」という問いかけにしています。 「しゃべれない」ことを「嘘をつけない」と言い換えているわけですね。 ちゃんと工夫が入っている問題といえます。 一読して気になったのは「今まで嘘をついたことがない」は、筆談でも嘘を言ったことがないのか?という点。 しかし調べたところ、「つく(吐く)」は「口から出す」という意味があります。汚い話で恐縮ですが、「ヘドをつく」と同じ語意なわけですね。だから筆談で嘘を言っても「嘘をついた」ことにはならない、と言って言えなくはない。 欲を言えば「嘘を口にしたことがない」など、別の明確な表現を探りたいところですが、それでもここはOKであるとしていいでしょう。 逆に良い点は、「高いビル」を「あかいビル」ではなく、「あかい家」としているところ。発音が「たかい」と言えないほど不明瞭なら、「ビル」では不自然。ちゃんと「いえ」と発音しやすい言葉に言い換えています。このように細かく神経を使うのが、まさに料理人の腕の見せ所です。 また、「赤い」と表記するか、「あかい」と表記するか。これは迷うところです。 「赤い」と書くのは、若干の違和感があります。「赤い」と書くと、発音以上の意味があるように、つまりカメオがREDを意図したようにも見えるのです(これは異なる意見もあるでしょうが)。 私見では「赤い」でもアンフェアとまでは行かない気がしますが、でも間違いなく「あかい」のほうがフェアです。 そうは言っても、「あかい」表記は隠したいところに光を当てているので、採用するには躊躇します。最終的に「あかい」を採用された決断は賞賛したいと思います。 全体的に、ちゃんと考えるべきところを考えたであろうことがうかがえて好感が持てます。 今後もいろいろ工夫して、自分の問題を可愛がってあげてください。 さて、では、もっとよくならないかと考えることにします。 二つほど方向性を出してみましょう。 一つ目。 ウミガメ問題のメジャーな方向性の一つとして、問題文が意外で不可解なほどよい、ということが挙げられます。 この問題の場合、「嘘をつかなかった人があかいと言ったのはなぜ」を、「嘘をつけなかった人が、嘘をついてはいけない状況なのにあかいと言ったのはなぜ」としてみます。 すると謎が強調される効果があります。 ----------------------- 生まれてから一度も嘘をつくことがなかったカメオ。 ある日全面青く塗られたビルから怪しげな男が出てくるのを見た。 その周辺で事件が起きたらしく、後日そのことを警察から聞かれたとき、怪しげな男が入っていったのは「あかい家」だとカメオは証言した。 いったい、なぜだろうか? ----------------------- 解説は変更する必要がありますが、一例としてご覧ください。 二つ目。 謎の意外性ではなく、別のもので味付けをします。 一応私が物語派出題者ということで、物語的に味付けをすることを検討してみましょう。 そこで、せっかくなので、解説に出てきた女の子に登場してもらいましょう。解説にしか出てこないのはもったいないですからね。 ----------------------- 生まれてから一度も嘘をつくことがなかったカメオ。 友人たちと一緒にいたとき、その中の一人の女の子に「カメオ君はどこに住んでるの?」と聞かれた。 青く塗装された高層マンションに住んでいるカメオは、汗をかきながら「あかい家」と答えた。 いったい、なぜだろうか? ----------------------- 物語的な味付けの一つの表れは、全体像が見えたとき、そのシーンに新たな意味づけが与えられることです。普通のウミガメでもそれは同じですが、その意味づけが論理的なものではなく、心情的なものであること特徴です。 上の例ではあまりうまくいっているとは言えませんが、これまた一例としてご覧ください。 改修案としてはこんなところです。 あとはほぼ雑談ですが、改修案があまりうまくないことに関して、ちょっと言い訳。 不明瞭な発音による子音の脱落は、もちろん「たかい」「あかい」に限定されません。 私も結構ほかの文例を考えたのですが(実はこれを1週間考えていた)、いいのが思いつきませんでした。 というのは、なにか重要な意味のあることを言わせようとすると、たとえば「好き」と言おうとして「浮き」などだと、元々何を言おうとしているかが容易に類推できてしまうのです。 「たかい」「あかい」の意味はニュートラルですが、そのことが類推を難しくする点で優れていることに気づかされました。 もう少しマシな改修案は、今後の宿題とさせてください。 それでは、鑑定を終わります。ありがとうございました。 今後もがんばってください!
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