材大なれば用を為し難し

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アマーリアは (コメント数:1)

1 Ryou 2013-10-11 15:15:56 [URL]

 アマーリアは、この最初の問いのほうだけが自分に向けられたのだというように、そうだといって、次にいった。
「それではあなたはオルガをお待ちになるのね?」
「なぜあなたはいつでも同じことをおたずねになるのか、私にはわかりませんね」と、Kはいった。「もうこれ以上ここにいるわけにはいかないんです。家で婚約者が待っていますんでね」
 アマーリアはむっくと起きて肘で身体を支えた。婚約者のことは知らなかったのだ。Kはフリーダの名前をいったが、アマーリアは彼女を知らなかった。アマーリアは、オルガがその婚約のことを知っているのか、とたずねた。Kは、きっと知っていると思う、オルガは自分がフリーダといっしょにいるのを見たし、村ではこんなうわさはすぐ拡がるものだ、といった。だがアマーリアは、オルガはそれを知らない、それを聞いたら彼女は悲しむだろう、というのは彼女はKを愛しているらしいのだ、と保証した。そして、こんなことをいうのだった。オルガはそのことをあからさまにはいわなかった。というのは、オルガはとてもひかえ目なのだ。でも、愛というものはほんとうに思わず知らずおもてに出るものだ、と。
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