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材大なれば用を為し難し

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スレッド名コメント作成者最終投稿
FXの間違いのない会社選び1 Ryou 2013-10-03 19:25:50 Ryou
私は起立して1 Ryou 2013-09-30 15:14:59 Ryou
私は職務上1 Ryou 2013-09-30 15:14:24 Ryou
そうすれば1 Ryou 2013-09-30 15:13:56 Ryou
ボクにそんなことが1 Ryou 2013-09-30 15:13:20 Ryou
あなたは司令官を1 Ryou 2013-09-30 15:12:54 Ryou
こみ上げる笑い1 Ryou 2013-09-30 15:12:14 Ryou
そして司令官のあの声が1 Ryou 2013-09-30 15:11:32 Ryou
ご婦人方が1 Ryou 2013-09-30 15:10:46 Ryou
そうすれば1 Ryou 2013-09-30 15:09:19 Ryou
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1 Ryou 2013-10-03 19:25:50 [URL]

FXを始めようと考えている人は、自分の中でどのような取引をするのか決まっているでしょうか。FX会社を選ぶにあたり、自分のスタイルを決めていたほうが間違いのない選択ができます。まずディトレーダーは取引回数が多い為、取引手数料がネックになってきます。それに対して、あまり取引しない人は取引手数料よりも、スワップの高さや、会社の規模などを見たほうがいいでしょう。2008年のリーマンショックでは沢山のFX会社が倒産しました。長期的に取引する事を考えているのに、FX会社が倒産してしまったら本末転倒です。リーマンショックのようなことがまたすぐ起こるとは思えませんが、何があるかわからないと考え、少しでもリスクを減らす必要があるのです。
 
1 Ryou 2013-09-30 15:14:59 [URL]

私は起立して、本日の処刑報告を申し述べます。なるべく簡単な報告で済ませるつもりです。こういった報告は、普通こういう会議ではしないものなのですが、今回はそれが必要なのです。司令官はいつものように私に礼を述べて、にっこり微笑むでしょう。そこで司令官は、居ても立ってもいられないようになって、ここぞとばかりに話し始めるでしょう。『ただいま、』とかそんな感じの切り出しになるんでしょう。『処刑に関する報告がなされました。それに際して、付け加えておきたいことがあります。それはちょうど、この処刑には偉大な学者が列席しておられたということです。たいへん光栄なことに、現在この方がこの地にご滞在いただいているということは、みなさんご存じですね。そしてたいへんありがたいことに、この本日の会議にも出席していただいております。そこで、この大先生にひとつ、この議題に関して、この古くから続く処刑と裁判のやり方に関して、ご感想を頂戴しようではありませんか。』当然のように、会場全体が拍手喝采で、異議も出ません。私が率先して賛成します。司令官はあなたに礼をして、こう言います。
 
1 Ryou 2013-09-30 15:14:24 [URL]

私は職務上、審議参加を義務づけられておりますが、それが嫌で嫌で仕方ないのです。あなたは、どんなことがあっても、その会議に出席してくれと頼まれることでしょう。今日、あなたが私の計画通りにふるまってくだされば、それこそ、是非出席してほしいというふうになります。万が一、何かわけのわからない理由があって、あなたが招かれなかったとしたら、自分から出席したい旨を伝えてください。そうすれば、絶対に出席が許可されるはずです。あなたは明日、ご婦人方と一緒に、司令官専用のボックス席に座ると思います。司令官は議場から何度も上のボックス席に目をやって、あなたがちゃんと来ているかどうか確認するでしょう。いくつか、ばかばかしくてどうでもいいような、ただ傍聴人を意識しただけの議題が話し合わせます。――たいがいは埠頭建設の件で、いつもその件を話し合ってばかりだ! ……ともかく、裁判制度に話が移ってくるでしょう。もし司令官から話がなかったり、ぞんざいに話が終わったりすれば、私が代わってそれを議題に乗せましょう。
 
1 Ryou 2013-09-30 15:13:56 [URL]

そうすれば、人はみんな、これはあなたに聞いてはいけないことなんだ、聞いたら不機嫌になってしまうぞ、答えを強要しようものなら、いきなり怒って口論になってしまうかもしれない、というふうに解釈するでしょう。別に、嘘をつけと言っているわけではありません。突き放したように答えてくれれば、それだけでいいのです。たとえば、『ええ、処刑を見ましたけど。』とか『ええ、説明はみんな聞きましたけど。』とか。それだけ言って、それ以上は何も言わないでください。あなたが機嫌を損ねているということが、みんなわかるはずです。それが、いいきっかけとなるのです。司令官の意図とは異なりますけどね。もちろん、司令官はその言葉を完全に誤解して、自分のいいように解釈するでしょう。この計画は、そこのところが大事なんですよ。実は明日、司令部で司令官を議長とする全体会議があって、高官が全員出席の上で開かれます。このような会議は基本的に見世物でして、司令官も当然それを理解しています。傍聴席がありまして、そこはいつも傍聴人でひしめき合っています。
 
1 Ryou 2013-09-30 15:13:20 [URL]

「どうして、ボクにそんなことができるのです。」
 きっぱりと言った。
「無理です。ボクはあなたに対して害を与えられないし、また同じように、役に立つこともできません。」
「できます。」
 将校が言った。
 旅人は、将校が力強く拳を握ったのを見て、かすかな不安が心によぎった。
「あなたには、できるのです。」
 追いつめられたように、言葉を繰り返した。
「私にはある計画があります。それは成功するはずのものです。あなたは、自分は力不足だと思っておられますが、私には、十分だとわかるのです。たとえあなたの言うように力不足だったとしても、この制度を守っていくためには、何であれやってみることが大事なのではないでしょうか。とにかくこの計画を聞いてください。それを実行するためにはまず、今日あなたがこの流刑地で、この制度に対して何か発言をするということを、できる限り差し控えていただくことが必要なのです。直接そのことを聞かれない限り、黙っていてください。もし答えるにしても、素っ気なく、ごまかしたような感じにしてください。
 
1 Ryou 2013-09-30 15:12:54 [URL]

「あなたは司令官をご存じない。あなたは我々とは違う立場に――こんな表現で申し訳ありませんが――つまり、無害な人間なのです。ですから、あなたの影響力は、どんなに高く見積もってもあまりあるほどです。私は運がいいと思ったんです。あなたがひとりで、処刑に立ち会うと言うことを聞きました。司令官の命令は私にもやってきました。今、私は、私自身の信ずるがゆえに、それを逆手に取ろうと思うのです。あなたは先入観や偏見に騙されることなく、――また、この処刑に興味を持っていなければ、それを断ることだってできたのに――あなたは私の説明に耳を傾けてくださり、この機械をご覧になって、今にも処刑を見学なさろうとしている。あなたの考えは、もうしっかり決まっているのだと思います。まだはっきりしないところもあるでしょうが、処刑を見れば、それも解消されることでしょう。折り入って、あなたにお願いしたいことがあるのです。司令官と闘うこの私を、助けてはくださいませんか!」
 旅人は、将校にこれ以上話をさせる気はなかった。
 
1 Ryou 2013-09-30 15:12:14 [URL]

 旅人はこみ上げる笑いを我慢した。とても難しいことになったと思っていたが、その実、それはたいへん簡単なことだったからだ。
 旅人がやんわりと告げた。
「あなたは、ボクの力を過大評価しておられます。司令官は紹介状を読んでいますから、知っていると思いますが、ボクは司法の専門家ではありません。ボクが何か意見を表明したところで、それは単なる民間人の意見であり、どこかその辺の人の意見よりも価値がありませんし、いずれにせよ、司令官の意見に比べれば、何の意味もありません。この流刑地では、聞くところによると、彼の言うことは何でも正しいのでしょう? この制度が、彼の裁量次第だというのなら、近い将来、この制度にも終わりが来ても不思議ではありません。ボクが何をしたところで、どうにもならないことです。」
 将校はわかってくれただろうか?
 いいや、わかっていなかった。
 将校はぶんぶんと首を振って、囚人と兵士の方へすばやく振り返った。
 兵士は縮み上がって、お粥を吹き出した。
 将校が旅人に近づいたが、旅人の顔を見ず、その上着のあたりをぼんやりと見つめて、声をひそめて言った。
 
1 Ryou 2013-09-30 15:11:32 [URL]

そして司令官のあの声が、ご婦人方が『雷の声』と呼ぶあの声が、聞こえてくるのです。――『今、日の沈む方の国からお越しになっている大先生は、今回、全世界の国の裁判制度を研究することを、旅の目的になさっておる。そして、先ほど言われたことによると、この島の古くから続く制度は、非人道的であるらしい。このような権威のあるお方がこう言われるからには、もはや、この制度を容認しておくことは、これ以上できないことと思われる。本日をもって、私はここに宣言する――うんぬん。』こんな演説を聞いて、あなたはそんなこと言ってないと、あの裁判制度が非人道的だとは言ってないと、横やりを入れたくなるでしょう。むしろ、あなたはたいへん分別のあるお方ですから、あの機械が非常に人間的であり、人間にとってたいへんふさわしいものであると感心しておられるのではないでしょうか。――でも、もう遅すぎるのです。バルコニーにはもうご婦人方でいっぱいで、出て行くことができない。はっとして、大声で叫ぼうとするけれど、ご婦人方の手があなたの口に伸びて、塞いでしまう。――こうして、私と先の司令官がなした一個の作品が、滅びていくのです。」
 
1 Ryou 2013-09-30 15:10:46 [URL]

ご婦人方があなたを囲んで、耳をとんがらせているはずです。あなたがこんなことを言ったとしましょう。『ボクの国は、こんな裁判制度ではありません。』あるいは、『ボクの国では、判決の前に容疑者を尋問します。』とか、『ボクの国には、死刑とは違う刑罰があります。』とか、『ボクの国で拷問があったのは、ずいぶん昔の頃だけでした。』こういった発言はどれも、普通のものですよね、そして、あなたにとってもごく普通の意見なわけで、なんとなく言っただけで、別に私の裁判制度を非難しようと思ってした意見ではないでしょう。しかし、司令官はそうとは受け取りません。その光景がありありと目に浮かびますよ。善良な司令官様は、ただちに席を立って、バルコニーに急ぎます。ご婦人方もぞろぞろ続いて、ああ、バルコニーに出て行きます。
 
1 Ryou 2013-09-30 15:09:19 [URL]

そうすれば、あなたもこの裁判制度を不当なものと考えるでしょう? 不当なものと考えたら、あなたは――ええと、これは司令官はこう考えるだろう、ということでして――あなたは捨ててはおけないと思うでしょう。今まで磨き上げた自分の信念というやつを頼りにして。けれども、あなたはまた、様々な文化の独自性を色々ご覧になってきたわけで、それを尊重しつつ学んでこられた。ですから、自分の国にいるときのように、真っ正面からこの裁判制度について、何かを主張するということはないでしょう。しかし、司令官にしても、そんなことはまったく必要としていないんです。ちょっとだけ、ついうっかり何かを言ってしまうだけでいいんです。それがあなたの考えと違っていてもかまいません。ただ、その言葉が表面上、司令官の意図にかなうようなものであれば、それで。そのために、司令官はあの手この手を使って、あなたを色々質問責めにするでしょう。そうに違いありません。
 
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