れむねん (コメント数：10)
1 わくてかさん 2011-11-11 04:47:07 [携帯]
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携帯も復活したし？ なんか眠れる気がしないのだ。散歩に出るのだ。 |
2 わくてかさん 2011-11-11 04:52:09 [携帯]
なんて匂いのしない風。
こんな日もあるのだね。
すごく冷たい。
なんて匂いのしない風。
こんな日もあるのだね。
すごく冷たい。
3 わくてかさん 2011-11-11 05:18:29 [携帯]
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紫色の空をぼんやり眺めながら歩いているうち身体は幾分暖まったのだけれど、 今夜は思いのほか動くものが多くて、あまり落ち着かない。 道端に腰掛け煙草を燻らすのはまだいいとしても、まだ明かりの乏しい商店街を人や車がひっきりなしに往来してるのはいただけない。 |
4 わくてかさん 2011-11-11 05:44:57 [携帯]
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公園のベンチに腰をかけ先程マックで調達したポテトをつまんでいると、どこからともなく小さな黒い影が躍り出てきた。 それも一匹や二匹じゃない、まるで予め打ち合わせていたかのように次々と順序よく草むらから出てきては、石畳の地面の上にぴたりと止まっていく。 まるでマザーグースの歌みたいに。 |
5 わくてかさん 2011-11-11 06:13:12 [携帯]
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そりゃね、理屈では分からないわけじゃないよ。んでも所詮常識は常識、こちとらそんなものにいちいち歩みを止めるような自制心なんて生まれてこの方持ち合わせちゃいないのだから。 そもそもこちらがどうこうする前にこうして行儀よく前足を揃え、煌々と輝くエメラルドグリーンの双眸を残らずこちらに向けている時点でこりゃもうとっくに手遅れというものだよ。 そんなこんなで時価１５０円の僕のマックは、実にその半分の半分のそのまた半分ほどが行きずりの黒いもふもふベイベー達のくびれが悩ましいストマックへと還元されるわけだけれども。 |
6 わくてかさん 2011-11-11 06:30:10 [携帯]
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それにしてもこのベイベー達、中々に個性的というかキワモノというか、 一体全体どういった序列になっているのか異種族である僕には想像もつかない。 というのも、まず最初に慈愛という名の気まぐれと悪ノリによってもたらされたその細長いフリャーに手をつけたのは、意外にも中で最も身体の小さいベイベーだったのだよ。 彼あるいは彼女は食用の蛙ほどしかない小さな鼻先でフリャーをくわえ込むと、軽快な足取りで元居た草むらの中へ帰っていった。 一体どうしたというのか。 |
7 わくてかさん 2011-11-11 06:51:10 [携帯]
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僕は訝しく思いながらも、警戒心の強さからくる生きる知恵かと雑に解釈し、更なるフリャーを投入する。 一呼吸置き、一番近いところに座っているベイベーが恭しく前へ歩み出てゆっくりとした所作でフリャーを拾い上げる。その威風たるやさながら剣を賜る騎士のごとし。 彼もまたその場で食すことはせずに、少し離れた柱の影に身を隠した。 何より不思議に思ったのは、先程もそうだったのだけれど、フリャーを受け取ろうと動きを見せるのがいつも一匹だけで他は微動だにしていないこと。 一体どうしたというのか。 |
8 わくてかさん 2011-11-11 07:08:45 [携帯]
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ふと気付けば、中で最も身体の大きいのがベンチの脇まで近づいて来ていた。 そいつはあろうことか僕の足元すぐ近くまで歩み寄り、体勢を低くして伺うような眼差しをこちらに投げてくる。 ちなみに彼だけはフリャーを持ってどこかへ行くということはなく、代わりに何度か右手で触れた後、拍子抜けするくらいあっさりと平らげてしまった。 なるほど色気も食い気も人一倍というわけね、ヒトじゃないけれど。 |
9 わくてかさん 2011-11-11 07:23:31 [PC]
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そして最後に残った一匹なのだけれど、まあ、彼の特異性に関してはかなり早い段階から気付いていたのだ。 なぜなら、他のもふもふが頭の天辺から尻尾の先まで須らく真っ黒なのに対し、彼だけは縞の入った茶色の毛皮を着ていたのだからね。 それにしても、僕の投げたフリャーにそれ以上近づこうともしないなんて。プライド高いのかなー？ |
10 わくてかさん 2011-11-11 07:39:12 [PC]
そんなことを何度か繰り返した後、
これならどうかと袋の底に残っていたフリャーを一気にばら撒いてみたところ、
どういうわけか全員が全員、示し合わせたかのようにフリャーを腹に収めることをすっぱりとやめた。
地面に散らばるしなびたフリャーを尻目に、何かを話し合うかのように身を寄せ合うベイベー達。
おいしくなかったのかな・・・。
そんなことを何度か繰り返した後、
これならどうかと袋の底に残っていたフリャーを一気にばら撒いてみたところ、
どういうわけか全員が全員、示し合わせたかのようにフリャーを腹に収めることをすっぱりとやめた。
地面に散らばるしなびたフリャーを尻目に、何かを話し合うかのように身を寄せ合うベイベー達。
おいしくなかったのかな・・・。