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−−−−−−−−− 前野徹著『日本の敵は日本人』 <マッカーサー「3つの戦略」> 1.天皇制の存続 ・ 戦後の民の反乱は抑えられた。 2.マスコミの飼いならし ・ 言論を統制し日本人を洗脳するためには、マスコミをうまく使うのがもっとも効果的だと判断したのだ。 3.官僚機構の温存 ・ 日本の統治機構の基盤である官僚制度を温存してコントロールすれば、日本全体をコントロールできる。 (1)アメリカの永続支配のため (2)共産主義革命の阻止 ロシア革命後、レーニンは共産主義を流布するために、「コミュンテルン」を組織、全世界に支部を置いた。その日本支部として誕生したのが日本共産党だった。左翼分子に与えられた役割は、後方撹乱によって民族国家、主権国家を敗北に導くという戦略の遂行で、具体的には天皇制打倒、日本の転覆だった。 日本はソ連の標的になっており、大正時代、知識人、エリートの間に左翼思想が広まった。昭和に入ってさらに左翼思想は日本の大きな脅威となった。それを阻止するために、日本政府は共産主義者を取り締まった。 しかし、戦後、左翼勢力は息を吹き返す。この背景には、社会主義的思想をも日本人のマインド・コントロールに利用しょうとした、GHQのしたたかな計算があったのだが、それでも、共産主義国家になることだけは阻止しなければならない。 そこで官僚だ。政治家は選挙によって変わるが、官僚は永続的に存在する。官僚に大きな権限を与え、彼等を管理しておけば体制が転覆されることもない。言ってみれば、体制維持の安全弁として官僚を活用したわけである。この役割を官僚は果たし、戦後の混乱に乗じて共産主義国家への転覆を図るソ連の野望を阻止した。
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