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左翼が働いていない理由は、シンプルに「陣営として資金力を持つ」ゆえだ。 ここに動員の謎も、専従として活動家を養っていける構造も、全てがつまっている。 一言で説明するならば、労働組合と言いたい。 しかし、保守の中でもアンテナの高い方が読まれるだろうから、二言目、三言目を続けることをお許し頂きたい。 単に労働組合と述べることは、実は誤っている。 実際は、「官公労の闇」と述べるべきだし、歴史を振り返るならば民社党の大敗にまで遡るべきだろう。 となると、保守からは評価もされる山口二矢氏の行いについても、負の側面を論じる必要がある。 労働党を持たぬ我が国の政治状況についても述べねばならない。 左翼の資金源の多くは、労働組合に依存していると言っていい。 この場合の資金源とは、単に金銭を指すものではなく、専従職員を出す、人的負担をも含む。 その場合、多くは労働組合によるものだと言っても過言ではない。 (雇用確保に向けた日本経団連前でのデモンストレーションで、シュプレヒコールを上げる労働組合。= 東京・大手町 2009年 1月14日) 組合費は、天引きの場合が多く、働いている以上、「ほぼ自動的に」安定して得ることができる。 安定した収入は、非常に大きな意味をもつ。 似た例で言えば、太陽光などの自然エネルギーは 24時間安定しているわけではないため、その他の発電の代替にはなりえない。 これと同じことが言える。 何がしかの政治案件があり、瞬発的な寄附が集まる場合もある。 しかし、組合費を原資としたものは恒常的に入ってくるため、例えば事務所を開設したり、人員を雇い入れて専従活動家を養成することができる。 固定費に相当する部分を増強したいのだが、そのためには安定した組織への収入と、それに伴う予算化が必要だ。 これを満たしているのは、組合費以外にはありえない。 では、「労働組合=左翼」と言っていいかと言えば、それは実態と異なる。 ネット保守陣営は、とかくこの点を誤解しがちであるが、それは現実とは乖離した常識だ。 結果的に組合全体は左に触れているように見えるが、それは「上を抑えられている」ためである。
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