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■「テレビなどのメディアに登場する人は、本当のPCR検査の実情を知っているのでしょうか」 報道でも繰り返されるテーマの 1つに、「PCR検査」の拡大論がある。 車に乗ったまま検体を採取する「ドライブスルー方式」での検査を導入する自治体も出てきている。 ただ、こうした検査にも課題はある。 ------------- 「医療関係者は、もうすでに感染のストレスの中で連日戦っています。 その中で、PCR検査を何が何でも数多くするべきだという人がいます。 しかしながら、新型コロナウイルスの PCR 検査の感度(編注: 感染者に陽性の検査結果が出る割合)は高くて 70%程度です。 つまり、30%以上の人は感染しているのに『陰性』と判定され、『偽陰性』となります。 検査をすり抜けた感染者が必ずいることを、決して忘れないでください。 さっさとドライブスルー方式の検査をすればよいという人がいます。 その手技の途中で、手袋や保護服を 一つひとつ交換しているのでしょうか。 もし複数の患者さんへ対応すると、二次感染の可能性も考えなければなりません。 正確で次の検査の人に 二次感染の危険性が及ばないようにするには、一人の患者さんの検査が終わったら、すべてのマスク・ゴーグル・保護服などを、検査した本人も慎重に外側を触れないように脱いで、破棄処分しなければなりません。 マスク・保護服など必須装備が絶対的に不足する中、どうすればよいのでしょうか。 次の患者さんに感染させないようにするために、消毒や交換のため、30分以上 1時間近く必要となります」 ------------- 現場にはこうした壁がある。 県医師会は「テレビなどのメディアに登場する人は、本当の PCR検査の実情を知っているのでしょうか。 そして、専門家という人は実際にやったことがあるのでしょうか」と問いかける。 胸部レントゲン検査や CT検査においても同様に指摘している。 ------------- 「胸部レントゲン検査や CT 検査を、もっと積極的にしないのは怠慢だという人がいます。 もし、疑われるとした患者さんを撮影したとすると、次の別の患者さんを検査する予定となっても、その人が 二次感染しないように、部屋全体を換気するとともに装置をアルコール消毒しなければなりません。 その作業は 30分以上、1時間近く必要となります。 アルコールが不足する中、どうすればいいのでしょうか。 メディアなどで主張する専門家やコメンテーターは、そのようなことを考えたことがあるでしょうか」 -------------
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