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観光庁が公表する訪日外国人旅行者数という統計についても付言します。 4月は 2900人、5月は 1700人と、1964年の統計開始以来、2ヶ月連続で過去最低を更新したことを新聞やテレビも報じられました。 「旅行者数」と聞くと「観光客」と錯覚しますが、入国拒否国から観光目的の入国はできません。 その大半が「特段の事情」による入国者です。 観光庁はこの数字を、入管庁の「国籍・地域別入国外国人の在留資格」統計から計算しています。 具体的には、入国総数から、永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者、特別永住者を控除して算出。 控除されている大半が「特段の事情」による入国者です。 在留資格統計確報は 4月分までしか公表されていません。 4月分をみると、入国者総数 5312人、上記 5類型の合計は 2602人、差引「旅行者数」は 2710人。 この最後の数字が上記の 2900人という概数で示されています。 約200人の差は、国ごとに端数を切り上げているために生じています。 4月の入管庁上陸審査の資料によれば、「特段の事情」による入国者数は 10598人、うち 7割が国際線クルーとすれば、3割の 3180人がクルー以外の「特段の事情」入国者。上述の 2602人と約580人の差があります。 4月分の在留資格統計確定値から、4月3日以降の入国拒否対象 73ヶ国・地域からの入国者を算出すると、48ヶ国、3889人(25ヶ国からは入国なし)。上記の 3180人より 700人以上多く、今後、これらのデータの整合性を確認しなくてはなりません。 4月中の国別最多入国者は中国の 717人、次いで韓国 654人、台湾 485人、米国 431人。 いずれもその時点で入国拒否国です。 なお、観光庁の「旅行者数」という表記は誤解を招くことから、6月分資料から新たな「注」を設け、「上陸拒否国からは特段の事情がない限り入国できない」と付記されました。 WHO(世界保健機関)や専門家が、新型コロナウイルスの空気感染の可能性や抗体有効期間の短さ(3ヶ月程度)に言及し始めました。 ワクチン実用化も予断を抱けません。 現在の日本の水際対策では、今後の混乱を容易に想像できます。 旧新型インフルエンザ特措法で対応しなかったことによって初動が 2ヶ月遅れ、筆者が、特段の事情、国籍データ、水際対策などの問題も指摘してから既に 3ヶ月が経過しています。 パーフェクトな対応が難しいことは理解できます。 大切なことは、正直に国民に情報を開示し、根拠の希薄な偏った判断を行うことなく、現実的な対応に最大限取り組むことです。 日本の構造問題は「正直な政治」「偏らない政治」「現実的な政治」に欠けていることです。 今こそそれに取り組まなければ、新型コロナウイルス感染症の前に呆然と立ち尽くすことになるでしょう。 (了) 記事 大塚耕平 2020年07月20日 10:26 https://blogos.com/article/472531/
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