女性管理職
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1 manolo 2013-06-20 10:36:46 [画像] [PC]

出典:WEDGE、July 2013、原田泰(はらだ・ゆたか)早稲田大学政治経済学部教授・東京財団上席研究員、「女性管理職の比率向上が握る日本の将来」、pp.70-71

1-1. イオンが女性管理職の比率を、2020年度をめどに50%に引き上げる方針を表明した。他にも女性管理職を増やそうとしている企業は多い。少子高齢化で人口が減っていくのだから、女性を活用しなければならないのは当然だ。

1-2. 国際的に遅れる日本の女性の昇進
*管理職に占める女性の比率を国際的に見ると、図に示すように、日本は10.6%で主要国の30%から40%に比べて極端に低い。日本より低いのは韓国の10.1%くらいである。しかも、図にあるように韓国の比率が急激に伸びていることを考えると、すぐに抜かれそうである。

1-3. なぜ女性管理職比率が低いのか。よく言われるのは、女性の勤続年数が短いことと学歴が相対的に低いことである。学歴で昇進を決めてよいと考えている訳ではないが、確かに、女性の4年生大学進学率は、1999年(現在卒業して10年たっている)で、29.4%。男性の46.5%に比べて17.1%も差があった(現在でも10%の差がある)。ただし、70年代でも男性27.3%に対し、女性6.5%だったから、学歴だけなら管理職に占める女性の割合は19.2%[6.5÷(27.3+6.5)]以上でなければならないことになる。すると、勤続年数が短いことが大きな要因に違いない。

1-4. では、なぜ、勤続年数が短くなるのかということになる。答えは、いうまでもなく、女性が仕事を持ちながら子供を産み育てることが難しいからである。結婚すると会社を退職するという慣習は無くなりつつあるが、女性が働きながら小さな子供を育てることは難しい。では、保育所や学童保育などのサービスが十分に供給され、女性が働き続けやすくなれば、女性管理職の比率は高まるだろうか。もちろん、高まるだろう。しかし、それだけではない。

*ここでいう「管理職」は、管理的職業従事者(会社役員や企業の課長相当職以上や管理的公務員等)をいう。

12 manolo 2014-06-28 15:06:35 [PC]

出典:『日本経済新聞』、6/28/2014、「Wの未来 世界が競う 韓国企業も豹変 積極登用 行動あるのみ」、p.1

5-1.
 世界では働く女性(Woman)が潜在能力を発揮しやすい環境づくりが進んでいる。

5-2. 【日本置き去りに】
 家父長制的な儒教文化圏で、日本と同様に女性の活躍が遅れている韓国の企業が豹変(ひょうへん)しつつある。「社内保育施設に1歳の子供を預けているから働き続けられる」。韓国通信大手KTで、キム・ユファ(38)は人材支援チームのマネジャーを務める。KTは大卒採用の約43%が女性。社内保育施設は8カ所あり、勤務時間の選択制も導入した。この5年で女性役員は7人から29人、女性管理職の人数も約5倍になった。

5-3.
 「2006年に政府が導入した『積極的雇用改善措置制度』が企業を動かした」と韓国女性政策研究院の院長、チェ・クムスクは指摘する。大企業などに女性の従業員や管理職の割合を報告するように義務づけ、割合が低ければ改善を求め、高ければ公共事業の入札や公的融資で優遇する。対象企業の女性管理職の比率は06年10.2%から13年17%に上昇し、13年11.2%の日本を置き去りにした。

5-4.
 多様性の実現は企業の創造性と生産性を高め、経済成長につながるというのは世界の共通認識だ。日本は20年までに指導的立場の女性の割合を30%にする政府目標を掲げるが、歩みは遅い。成長を競う世界の国々はさらに加速している。「一定比率の女性登用を義務づけるクォータ制の導入は企業文化に変革を起こした」。ノルウェーの企業多様性センター代表、マリット・ホエルは振り返る。

13 manolo 2014-06-28 15:22:17 [PC]

5-5. 【未達成なら閉鎖】
 03年にノルウェー国会は世界で初めて大企業に女性役員比40%を義務づける法案を可決した。未達成の企業は強制的に閉鎖する。「経済が壊れる」と経済界は猛反発したが、2年後に施行。女性の社会進出が進んでいたため混乱は起きず、全上場企業が達成した。

5-6.
 女性役員が増えると多様な意見が集まり、取締役会は活性化する。クオータ制の導入は欧州諸国が追従し、強制措置に反対する国も消極的なわけではない。英国政府は11年、大企業の女性役員比率を15年までに25%とする目標を打ち出した。自主的な取り組みを促し、対象企業で女性役員が1人もいないのは資源大手グレンコア1社のみ。政府や株主の圧力を受けた同社の会社トニー・ヘーワードは5月、株主ミーティングで「年末までには女性役員を見つける。当社が多様な価値を大切にしている印だ」と釈明した。

5-7.
 数字の独り歩きを懸念しクオータ制に反対するオーストラリアの経済団体「ビジネス・カウンシル・オーストラリア」も加盟企業に女性役員比50%の目標達成を呼びかけている。代表のジェニファー・ウエスタコットは「採用や教育、登用などあらゆる段階で見直さないと多様性は実現しない」と強調する。

5-8.
 日本の女性役員比率は1%台。少子高齢化が進むなか、女性の背中を押し、能力発揮できる環境をどうつくるか。マリットは指摘する。「手段はそれぞれの国が考えればいい。手遅れになる前にとにかく『Just do it』だ」。日本も動かなければ、世界に取り残される。


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