パレスチナ問題
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1 manolo 2013-08-13 07:30:49 [画像] [PC]

出典:ニューズウィーク日本版、August 13 & 20、2013、山田隆弘、「パレスチナ、埋まらない溝」、pp

1-1. 3年ぶりに再開した中東和平交渉。67年の第3次中東戦争以降、イスラエルが占領したヨルダン川西岸地区とガザ地区では現在、パレスチナ自治政府とイスラム原理主義組織ハマスがパレスチナ国家樹立を目指す。だがイスラエルとパレスチナ双方の言い分を並べてみると、和平実現の道は依然、遠い。

2 manolo 2013-08-13 07:31:28 [画像] [PC]

1-2. イスラエル
−聖地エルサレムを引き続き首都としたい
イスラエルは旧市街地のある東エルサレムを含むエルサレム全域を「分断できない永遠の」首都と主張している。だが、エルサレムはユダヤ教だけでなくイスラム教の聖地でもあり、パレスチナは東エルサレムを新国家の首都に望んでいる。中東和平の中核的課題の一つ。

1-3.
―東エルサレムの入植地の併合
ヨルダン川西岸地区の東エルサレムにはユダヤ人が入植している区域があり、イスラエルはこれを併合する代わりに他の入植地から撤退することを示唆している。パレスチナ側も西岸の一部の入植地をイスラエルに併合させて、同規模の土地をイスラエルからもらう「土地交換」を考慮している。

1-4.
―パレスチナ難民の帰還権拒絶
イスラエルはもともとその土地に住んでいたパレスチナ難民の「帰還権」を認めるつもりはなく、パレスチナが解決すべき問題だと主張している。パレスチナ人が帰還すれば、イスラエルでは近い将来、パレスチナ人がユダヤ人の人口を上回る可能性が高いからだ。

1-5.
―イスラエルをユダヤ人国家として認める
イスラエルのネタニヤフ首相はイスラエルを「ユダヤ国家」と認めるように求めるが、パレスチナ自治政府のアッバス議長は拒否。奪われた土地に造られたユダヤ教徒の国家など認められないし、もし認めればパレスチナ難民の帰還も困難になる。

1-6.
―パレスチナの非武装化
ネタニヤフは、パレスチナの武装解除を求めている。これは未来のパレスチナ国家が軍隊を保持できないことを意味する。イスラエル側はさらに領空権と国境管轄権も維持したい思惑がある。アッバス議長はNATO軍に国境警備させる案を提示している。

1-7.
―その他の課題
イスラエルは、イスラエル軍が管理する地域で占められる西岸地区ヨルダン渓谷への市浦エル軍の駐留、国連でパレスチナが「オブザーバー国家」に格上げされたときのように、パレスチナが単独で国際機関に働き掛けることを禁止すること、などを求めている。

3 manolo 2013-08-13 07:32:52 [PC]

1-8. パレスチナ
―67年以前の境界線を前提とした交渉
93年のオスロ合意によりパレスチナ自治政府が設立され、ヨルダン川西岸地区とガザその統治下に置かれることになった。たが実態は依然としてイスラエルの支配下にあり、パレスチナは67年以前の境界線を回復し、東エルサレムも含んだ国家になることを求めている。

1-9.
―67年以前の境界線を越えた入植の中止
第3次中東戦争以降、イスラエルは現在のパレスチナ自治区内に大規模な入植地の建設を続けてきた。現在では、130を超える入植地に35万人以上のユダヤ人が暮らす。入植活動は国際法違反で、自治政府のアッバス議長は一貫して入植活動の停止を求めてきた。

1-10.
―パレスチナの首都はエルサレム
西岸とガザ地区で国家樹立を目指すパレスチナは、イスラム教の聖地である東エルサレムを未来のパレスチナ国家の首都に据えるつもりでいる。ただし、東エルサレムで入植地の建設を進めるイスラエルもエルサレムを首都そして主張しているため、簡単には容赦しない。

1-11.
―イスラエルの刑務所からのパレスチナ人囚人の釈放
イスラエルは現在、約5000人のパレスチナ人を収監。容疑は投石からテロまで幅広いが、裁判を受けることもなく拘束されている者も少なくない。イスラエルは今回の交渉実現に向け、104人を釈放する方針を表明している。

1-12.
―パレスチナ難民の帰還権
48年にイスラエルが独立するに当たり、それまでと内に住んでいたパレスチナ人70万人が家を追われた。現在のパレスチナ難民の多くはその子孫で、周辺地域に散らばっている難民を500万人に上る。パレスチナ側は難民のイスラエルへの帰還を求めている。

1-13.
―その他の課題
パレスチナ解放機構(PLO)の拠点があるに西岸地区のラマラに空港を建設する許可は、観光業推進の一環としてビザを発給する権利なども要求している。

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