とあるアイドルが抱える秘密 〜 前編
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1 T.S 2019-11-19 23:32:17 [PC]
ある日の朝。
「……うーん……」
そういって今まさに起きようとしている濃い青色のぱっつんロングヘアに赤いジト目気味の瞳の少女は
大手アイドル養成事務所である346(みしろ)プロ所属のアイドルの一人、佐城雪美(さじょう ゆきみ)である。
年齢は10歳とかなり幼いものの、最近ではユニットの一員としてではあるがライブステージにも参加する程の実績を持つ。
口数が少なくミステリアスな印象を受けるが会話や人付き合いが苦手な性格のためであり、
成長を見せている現在は少しずつ同世代や年上を含め他のアイドル達とも打ち解けるようになっている。
「……ん……ふわぁ」
まだ起きて間もない雪美は体を起こすとともに伸びをした。
しかしそれと同時に下半身に記憶にある限り感じた事のない違和感を感じた。
「…………嘘!?どうして……?」
違和感の正体は物心ついてからは縁遠いはずのおねしょだった。
何の前触れもない突然の衝撃であり目覚めさせるには十分すぎるほどである。
今の今まで入っていた布団や着ていたパジャマにできた大きな染みがそれを物語っている。
「……とりあえず何とかしなきゃ……」
雪美はシャワーを浴びて着替えてから濡れた布団をベランダに干した。
雪美の両親は多忙で家にいない事が多く、この日も雪美が起きた頃には2人とも家を空けていた。
一通りが終わった後はあらかじめ用意されていた朝食を口にし、学校へ行く支度もした。
「……ペロ、いってきます……」
「ンギャア」
雪美は愛猫のペロに挨拶をし、女の子らしい赤いランドセルを背に家をあとにした。
ペロはクリスマスの日に贈られた黒猫であり他人と接するのが苦手な雪美にとって大切なパートナーである。
2 T.S 2019-11-19 23:32:48 [PC]
その後雪美は小学校でもおねしょの事で頭がいっぱいだった。
そのため授業中も集中できず話しかけられても上の空で注意される場面もしばしばあるほどであった。
そして下校後もずっと浮かない顔のまま自身が所属している346プロに向かった。
―346プロ事務所―
「……………………」
「…それで、実は今度雪美のソロデビューが決まってな、
そのために新曲も書き下ろして貰えたから今のうちに練習しておいた方が…って、
どうした雪美?ずっと不安そうな表情を浮かべているけど」
雪美に話しかけたのはこの事務所でも一躍有名人であるプロデューサー(以下P)だった。
数多くのアイドルをプロデュースした経歴を持ち、アイドル達は勿論事務所全体で高い信頼を得ている。
雪美も彼に対しては心を開いており、時に甘い一面を見せる事もあるほどだが…。
「……何でもない」(いえない……こればかりはPでも)
「そうか。あまり無理はしないでくれよ」
その後Pは機嫌を取ろうと積極的に話しかけたり
帰りに好物の苺のお菓子をおごったりしてみたがいまいち反応は変わらなかった。
そうして漠然とした気持ちを抱えたまま雪美は家への帰路に就いた。
―佐城家―
「…………ねぇペロ、どうしたらいいの?」
「……ンギャア」
その日の夜、雪美はペロにそっと話しかけた。
猫なのではっきりとした答えは返せないが、それでも雪美にとっては十分だった。
翌朝は気持ちの良い目覚めになると祈りつつ雪美は眠りについた。
3 T.S 2019-11-19 23:33:17 [PC]
しかしその願いも虚しく翌日、そのまた翌日と3日連続でおねしょしてしまった。
しかも3日目に至ってはライブ中に突然失敗してしまう夢を見るというおまけつきである。
寝る前にトイレで膀胱を空にしたり水分を控えたりしてみたものの焼け石に水であり
この件に対しても普段から忙しい両親は特に叱る事はなかったが、ただの偶然で片付けるだけだった。
雪美は信頼を寄せるPに打ち明けようか迷っていたがそんな中、思わぬ事態が彼女を襲った。
それは事務所で来週に控えた新曲お披露目ライブに向けてのレッスンの準備待ちをしていた時の事である。
―346プロ事務所―
ピシャーン!ゴロゴロ…
「……………………!!!!!」
この日は朝から天気が悪く、突然の雷に驚いた雪美は声にならない悲鳴とともに全身を震わせた。
直後雪美が座っていた革張りの長椅子には何と水たまりができていたのであった。つまりお漏らしである。
「どうしたんだ雪美!大丈夫か!?」
「ごめんなさい、P……」
「気にするな。誰も怒ったりなどしない。そんな失敗誰にでもあるから…不可抗力だし。
それよりもそのままじゃ風邪を引くかもしれない。ちょっと着替えられるものがないか探してくる」
服は最悪自分の上着を貸せばいいので何とかなるが、替えとなる下着は流石に手元にはない。
そこでわずかな望みをかけてPは雨が降りしきる中、近くのコンビニに駆け込んだ。
本当は衣料品店に行くべきだったが、近くになく長時間を待たせられないと判断した。
―事務所のすぐ近くのコンビニ―
「あのーすみません、女児用の下着ってありますか?」
「申し訳ございません、うちはそういうのはちょっと…あるとしたらこちらですが」
そうして店員が指し示したのは1パック数枚入りのパンツ型の紙おむつだった。
急遽下着が必要になった理由を見透かされたみたいでPは複雑な心境だった。
しかし今は一刻を争う状況という事で渋々それを買う事にした。
「(サイズはちょうどいいか)…じゃあそれ下さい」
「はい、ありがとうございます」
他にも予備のタオルやお尻拭き、後始末用の道具一式の他にもおやつ用にお互いの好物を買い急いで事務所に戻った。
4 T.S 2019-11-19 23:33:56 [PC]
―346プロ事務所―
事務所に戻ったPは開ける前に着替え中だったらまずいと一応ノックした。
確認を取るより先に音を聞いた雪美がドアを開けて出てきた。
「……お帰り……あった?」
「悪いけどこれしかなかった…勿論無理にとは言わない。
嫌ならいいんだ。小学生にもなっておむつなんて馬鹿にしているみたいでいい訳ないよな」
「……いいよ」
以外にもすんなり受け入れてくれたようだ。
「それじゃ着替えが終わるまで一旦外に出ているよ」
「……おむつ、履かせて……着替えも、全部……してくれなきゃ動かない」
「えっ」
まさかの反応だった。全く予想していなかった答えに戸惑うP。
その言葉通りに雪美はPにがっしりとしがみついて離そうとしない。
仕方ないのでPは受け入れて着替えさせる事にした。
「やれやれ、しょうがないな…」
Pはまずおもらしで濡れてしまったスカート、同じく濡れた下着を下ろす。
雪美も恥ずかしながらも満更でもなさそうな表情を浮かべている。
「それじゃおむつするから足を上げてくれる?」
「……………………」
雪美は無言で頷き、いわれるがままの行動をとった。
両足が通されていき、すぐに雪美の下半身はおむつに包まれた。
(くすぐったい……この感触も悪くはないかも……)
雪美は7〜8年前の物心つく前の感覚を思い出していた。
その後Pは自分の上着を一枚脱ぎ、雪美に着せた。所謂彼シャツ状態である。
袖はだいぶ余るものの、雪美は満足そうな表情を浮かべている。
(……Pがさっきまで着ていた服……)
なお、この着替えている間Pは先ほど雪美がお漏らしした事によって濡れた場所を掃除していた。
現在多くのアイドルや関係者が大規模な公演のため出払っているとはいえ、誰も来ない保証はない。
決して掃除は得意な方ではないが万が一知られてしまうと恥ずかしい目に遭うかもしれないので必死だった。
5 T.S 2019-11-19 23:34:40 [PC]
「……P、聞いて……」
程なくしてだいぶ落ち着いたのか、雪美は話し出した。
「?」
「……実は何日か前からおねしょするようになってしまったの。
それに我慢できなくなったって事は……きっと来週のライブでも失敗しちゃう……」
雪美の目には涙が浮かんでいた。
そして雪美はここ数日おねしょが続いている事、来週に控えたステージを不安に感じている事、
さらにしばらくの間Pに甘えていたい事を余すところなくすべて打ち明けた。
この事を知り雪美が精神的に参っているのではないかと感じたPはガス抜きをする事にした。
「…わかった。今日一日はレッスンはお休みにしよう。
無理にトイレに行けとも言わない。おむつにしちゃってもいいよ。
その代わり、出たらちゃんと教えてくれよ?濡れたままだと肌に悪いから」
「……うん……」
「何かしたい事があったら言ってくれよ。その前にこっちの仕事を片付けるから」
「……ねえP、膝の上……いい?」
「え?別にいいけど……邪魔だけはしないでね」
本日休む旨を連絡したのち椅子に座り書類整理とパソコン作業を進めるP。その上に座る雪美。
つまりPは雪美が今履いている紙おむつの感触を直接感じている形になる。
やましい気持ちがあるという訳ではないのだが、Pにとっては気が気ではなかった。
「……あっ」
しばらく作業を続けていた時、雪美が小声を出したと思いきや少し身体を震わせた。
その直後自身の下半身と密着しているPに温かい感触が伝わっていく。お漏らししてしまったようだ。
先ほどとは違いおむつが全て受け止めてくれたのでお互いの着ているものに特に影響はなかった。
「……出ちゃった」
「よく言えたね。偉い偉い。」
Pはまるで未就学児の子供が何か新しい事が出来た時のように大げさに褒める。
言葉には出さなかったがそれに対して雪美も照れくさそうに頷いた。
6 T.S 2019-11-19 23:35:08 [PC]
「それじゃ替えるよ」
「お願い……」
Pは一旦雪美の身体を自分から引き離し、長椅子に寝かせる。
まずはおむつの両脇の繋ぎ目に手をかけ、それを破る。
おしっこを吸収した分ずっしりと重くなっており外も中も薄黄色に染まっていた。
その後雪美の大事なところを丁寧に拭き上げたのち先ほど購入したパックから新しいおむつを取り出し、それを履かせる。
Pは背徳行為のようなを何か感じ気が気ではなく目を合わせられなかったが、雪美は特に気にしている様子はない。
先ほどの濡れたおむつは事務所に捨てる訳にはいかず、Pが持ち帰って処分する事になった。
その後も何度か雪美はPの傍らでおむつを濡らし、替えてもらう事が続いた。
こうして2人は濃密ともいえる時間を過ごしたが気が付いた頃にはいつの間にか日は沈み、
夕暮れを通り越してほぼ夜だった。終業時間は目の前に迫っている。
「……あ、気が付いたらもうこんな時間……。
そろそろ帰らないと……ペロがお腹すかせて待ってる…………」
「そうか。それじゃ家まで送っていくよ。
あと1枚残っているけどそれは今晩寝る時に使うといい。
こっちも何とか用意できるようにしておくからさ」
「ありがとう……約束だからね?私も明日からまた頑張る……」
こうして雪美はPに家の前まで車で送ってもらい、無事家に帰る事が出来た。
7 T.S 2019-11-19 23:35:37 [PC]
―佐城家―
「……ペロ、ただいま……
今ご飯用意するからちょっと待っててね」
「ンギャア♪」
主人の帰りを待っていたのかペロはいつになくご機嫌だった。
雪美の方も普段なかなか見せない笑顔で、ペロの頭や顎を優しく撫でる。
「……あ、おしっこ……」
ペロに餌をあげた直後、雪美は慌ててトイレに駆け込んだ。
一応どうにかできたものの、少しではあるがちびったらしくおむつを濡らしてしまった。
「ちょっと間に合わなかったけど……もう失敗しないよね?
せめて起きている間、Pがいない時だけでも何とかできるようにならないと……」
そういっておむつを脱ぎ、いつもの布の下着を履いた。
幸いその後寝るまでの間は失敗する事はなく、本来のように全てトイレで成功している。
今日も両親の帰りは遅かったため、寝る時間までに顔を合わせる事はなかった。
8 T.S 2019-11-19 23:36:11 [PC]
「もうこんな時間……寝なきゃ…………」
その後お風呂に入ってたり自主練習しているといつの間にか時計は夜9時半頃を指していた。
雪美はアイドルとはいえ小学生なので夜更かしなどしてはいられない。
Pが昼間に買ってきたおむつの残り最後の1枚を手に取り、自身の下半身に通す。
「これでもうおねしょも……だいじょうぶ…………だよね?」
雪美が下半身に触れ紙おむつの感触を確かめたのち布団に入るのとほぼ同時にペロが駆け寄ってきた。
「ンギャア」
「……おやすみなさい、ペロ……」
雪美はペロにそっと布団をかけ、よほど疲れていたのか程なくして眠りについた。
後日雪美は両親にも改めてこの事を相談し、寝るときや長時間トイレに行けない時などはおむつをする事になった。
また、事務所の方でも他にも心配なアイドルが数人いる事が判明したため紙おむつ代もある程度は経費で落ちるため懐事情も問題ない。
替え用のおむつは常に予備の下着とともにランドセルに付けている黒猫が描かれた巾着袋に入れている。
その後は学校では大きな失敗をする事もなく(せいぜい何度かちびった程度)過ごせたが、
Pの前では気が緩むのかおむつにしてしまい、替えてもらう日々が続いた。
後編に続く…
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