日食の朝
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1 たか◆.kUj/IzvYo 2018-08-01 21:46:20 [PC]
遥の日常 1
「日食の朝」
遥は、中学3年生。父親は海外出張中で、母親と、弟の健司と3人暮らしだ。
ある日の夜のお風呂上り、はっと気付いた遥。
パンツをはき、パジャマを着て、ダイニングへと向かう。
「お母さん、おむつ切れちゃった。」
母親はちゃんと準備していた。
「買ってきたわよ。」
新しいムーニーマンスーパービッグが、遥の部屋に置かれていた。
遥は、パジャマのズボンとパンツを脱いで、ムーニーマンに履き替える。
弟の健司は中学1年生。小学校に入る前におねしょを卒業していた。一方、遥は、14歳になった今も、おねしょをしてしまう。だから、夜はおむつをはいているのだ。昼間も、遠くへ出かけるときは、寝てしまったときに備えておむつをはいている。寝てしまわなくても、車で出かけるときなど、長時間トイレに行きにくいときは、おむつにおしっこをしてしまったこともある。
医者からは、過活動膀胱と診断されていた。だが、実は母親も、高校2年生までおねしょをしていた。だから、遥のおねしょやおもらしに対しても、あまり深刻に考えてはいなかった。むしろ、まだ中学生なんだからと、楽観的だ。
「お姉ちゃん、明日は皆既日食だから早く寝ないとね。」
明日は休日だが、朝は皆既日食。ピークは7時30分だ。
夜10時、健司は、布団に入る。
遥も、トイレでおしっこを済ませて、布団に入る。
--------------------------------------午前4時--------------------------------------
遥のおむつの中から、かすかに水の音が。
「シュー・・・・・・、チー・・・・・・」
でも、遥はぐっすり眠ったまま。遥はバレー部に入っている上、進学校を目指して塾にも通っているので、休日の朝は遅い。
2 たか◆.kUj/IzvYo 2018-08-01 21:46:44 [PC]
--------------------------------------午前7時--------------------------------------
「お姉ちゃん、日食だ。」
健司が、遥を起こしに来る。
母親はもう屋上に出ていた。健司も、走って屋上へ上がっていく。
遥も、着替える間もなく、健司について屋上へ上がっていく。遥たちが住んでいる部屋は、アパートの2階。屋上へは、3階と4階を通って階段で上がらなければならないのだが、4階と屋上の間の階段は、薄暗くてなんとなく怖い。遥は、一人で屋上へ上がるのは嫌だった。
「健司、待って・・・・・・」
健司は、走って屋上へ上がろうとする。遥も、あわててついていった。
既に日食は始まっていた。
だが、遥は、股のあたりをしきりに気にしている。
「お姉ちゃん、おむつ濡れてる?(笑)」
健司は、周りに聞こえないように、小さな声で言うが、遥の顔はうっすら赤くなっていた。あわてて健司について屋上に来たので、おむつが濡れていることも気にせず屋上へ来てしまったのだ。
「着替えに行く?」
健司は小声で言うが、
「いいよ。日食見たいから。」
パジャマの下に濡れたおむつの遥は、日食のピークが過ぎるまで40分間、濡れたおむつのまま日食を見ていたのだった。
部屋に戻る直前。
「おしっこしたい・・・・・・」
実は、濡れたおむつをはいて日食を見ながら、ずっとおしっこを我慢してた遥。もじもじしながらも皆既日食を最後まで見届けて部屋に戻る。
「トイレ、トイレ・・・・・・」
パジャマとおむつを下ろして、
「ふー、間に合った。」
「シュー・・・・・・、チー・・・・・・」
おむつを履いているとはいえ、おもらしはしたくない。何とかトイレまで我慢して、おしっこをした遥。
シャワーを浴びて、パンツをはいて、いつもの休日の始まりだ。
3 たか◆.kUj/IzvYo 2018-08-01 21:47:28 [PC]
初めて小説書いてみました。よろしくお願いします。
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