はずしてもらえない『赤ちゃんおむつ』
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1 冴子 2019-01-06 17:10:50 [PC]
「ねぇ、ママぁ・・・」
今日は、ママとお出かけです。
麻衣はすがるようにママを見て言いました。
もう、『赤ちゃんおむつ』はイヤだから。
でもママは、ぴしゃりと麻衣に言います。
「ダメよ。麻衣ちゃん、おもらししちゃうんだから。」
「でもぉ・・・」
「ほら!、さっさとそこに寝なさい。おもらしで、ぐっしょり濡れたっ、おむつ替えてあげるから。」
ママは、殊更に『おもらし』を強調して麻衣に言います。
「うー・・・。はぁい。」
麻衣はしぶしぶあきらめて、おむつ替えシートの上に寝転びました。
麻衣は、今2年生。
『おもらしが直らないから』と、今でも恥ずかしい『赤ちゃんおむつ』を当てられています。お家でも、学校でも。
スカートからはみ出してしまうおむつ。赤ちゃんのような格好で替えられるおむつ。自分でおトイレに行けないおむつ。濡れて気持ち悪いのに時間にならないと替えてもらえないおむつ・・・。
せめて、自分でおトイレに行ける『パンツのおむつ』にして欲しいと思います。
もうちゃんと、おしっこを我慢できるから。パンツのおむつにしてくれたら、自分でおトイレに行けるから、濡れたおむつを我慢しなくて済むから、と。
でも、ママも先生も、『おもらししちゃうから』と、『赤ちゃんおむつ』を外してくれません。
「まあ、こんなにいっぱいおもらししてっ!。」
ママが、バカにするように、叱るように言います。
でも、朝起きてから、4時間。『赤ちゃんおむつ』を当てられていておトイレに行けない麻衣は、おむつにおもらしするしかありません。
『パンツのおむつ』にしてくれたらおもらしなんてしないのに。
赤ちゃんのような恥ずかしい格好でおむつを替えられながら、いつも麻衣は思うのでした。
おむつ替えが終わって、麻衣は『赤ちゃんワンピース』を着せられます。
可愛いけれど、スカートがすごく短くて、大きくふくらんだおむつがばっちり見えてしまう服。
おもらしをしちゃう子は、外に出る時は、『赤ちゃんおむつ』を当てられてこれを着ないといけないのだそうです。
学校でも、おもらしをしちゃう子は同じような制服を着せられるのです。
2 冴子 2019-01-06 17:12:40 [PC]
町を歩くと、通りがかった人が麻衣のおむつをちらっと見ては、くすっと笑います。
麻衣は、それがいつもとても恥ずかしいのでした。
街のショッピングセンターに着いた時、麻衣はおしっこがしたいのに気付きました。
まだおむつは濡れていないようです。
今おしっこに行かせてもらえればおもらしはしないで済みそうです。
おもらしをしなければ、これからは、『赤ちゃんおむつ』を外してもらえるかもしれない!。
そう思って、麻衣はママに言いました。
「ママぁ、おしっこぉ・・・」
「まあ、もうおもらししたの?。でもダメよ、おむつ替えはお家に帰ってからって、いつも言ってるでしょっ?。」
「まだもらしてないもん。おトイレ行かせてぇー。」
麻衣はすがるようにママに言いました。
でもママは、めんどくさそうにため息を一つつくと、麻衣に言いました。
「今もらしてなくたって、どうせおトイレに着くまでにもらしちゃうでしょ、麻衣は。」
「そんなぁ・・・」
麻衣は、必死におしっこを我慢しながら、すがるようにママを見上げます。
でもママは、
「ほら、くだらない事言ってないで、行くわよっ。」
と言って麻衣の手をぐいっと引いて歩き始めます。
「あっ・・・」
その拍子に麻衣のおしっこの出口がゆるんでしまい、おもらししてしまいました。
「・・・ぐすっ。」
麻衣は、くやしくて、うつむいてべそをかいたのでした。
3 冴子 2019-01-06 17:13:39 [PC]
お家に帰って来た時には、麻衣のおむつは、ぐっしょりと濡れていました。
「ほぉら、こんなにおもらししてっ。おむつしないでおもらししたら、お洋服もみぃんなおしっこで濡れて、臭くて、恥ずかしい思いするんだからね?。」
ママはそう言って、麻衣のおむつを替えます。
(おむつ当てられてるだけで恥ずかしいもん・・・)
麻衣は、そう思ったけれど、またママに怒られるのがこわくて、口には出せませんでした。
新しいおむつの乾いた気持ちの良さだけが救いでした。
4 冴子 2019-01-06 17:15:49 [PC]
翌日は、学校です。
「またこんなにおねしょして!。」
朝、ママにそう言われながら、麻衣は、おねしょで濡れたおむつを替えてもらいます。
そして、恥ずかしい制服に着替えさせられて、朝ご飯を食べます。
学校に行く前におしっこがしたくなっても、ママは、おトイレに行かせてくれませんし、おもらししてしまっても、おむつを替えてくれません。
家を出る前にたいてい、1回もらしてしまうので、麻衣はいつもちょっぴり濡れたおむつで学校に行くのでした。
通学班の子達が、麻衣の『赤ちゃんおむつ』を見てくすくすと笑います。
とっても恥ずかしい時間です。
学校に着くと、麻衣は駆け込むように、自分のクラスに入ります。
麻衣は、5組。『おもらしクラス』と呼ばれているおもらししやすい子達を集めたクラスです。
(1年生の時におもらししなければなぁ・・・。ううん、せめて先生に『おもらししました』って、言っていれば・・・)
麻衣は、思います。
麻衣は、入学した時には、パンツのおむつをはかせてもらっていました。
でも、学校のトイレは汚くて、麻衣が苦手な和式のトイレが多くて、洋式のトイレはいつも長い列が出来ていました。
そうして、麻衣は洋式のトイレが空くを待っている間に、おもらししてしまったのです。
でも、ママに
「学校でおもらししたら『赤ちゃんおむつ』を当てられちゃうのよ!。」
と言われていた麻衣は、先生におもらしした事を言えませんでした。
そして濡れたおむつのままで、今度は教室でおもらしをして、おむつをあふれさせ、教室に水たまりを作ってしまいました。
そうして、麻衣は『おもらししても言えない子=おむつが取れていない子』として、学校では『赤ちゃんおむつ』を当てられ、恥ずかしい制服を着せられるようになったのでした。
ママは、それをとても怒って、麻衣をいっぱいぶって、
「おもらしで学校とかお家とか汚すような子は、もうずっと『赤ちゃんおむつ』当ててなさいっ!。」
と言って、お家でも麻衣に『赤ちゃんおむつ』を当てるようになったのでした。
5 冴子 2019-01-06 17:17:42 [PC]
学校では、『赤ちゃんおむつ』を当てられている子は、お昼休みと、放課後にしかおむつを替えてもらえません。
当然、トイレにも行かせてもらえません。
おもらしするたびにぐっしょりと濡れ、重くなっていく濡れたおむつの気持ち悪さを、それまで我慢しなければいけないのです。
5組の子は、教室の後ろのおむつ替えコーナーで替えてもらいます。
仕切りもなく、赤ちゃんのような格好でのおむつ替えは、みんなに丸見えです。
先生は、
「あー、いっぱいしてえらかったねぇー。」
と、赤ちゃんに言うような言葉をめんどくさそうに言いながら、ばばばっとおむつを替えてくれます。
そんな姿を、他のクラスの子たちものぞきに来て、クスクス笑われます。
「あー、あんなにもらしてるぅー。」
「おむつ濡らして赤ちゃんだねぇ。」
・・・・・
そんな声を聞きながら、麻衣は、恥ずかしさとみじめさで、いつも涙ぐんでしまうのでした。
お隣の6組=おむつがまだ取れない子達を集めた『おむつクラス』は、専用のおむつ替え室もあって、他のクラスの子達にのぞかれたりはしないのですが、そこに入ると一生『赤ちゃんおむつ』を外してもらえなくなると言ううわさもあるし、何よりもう定員がいっぱいになっていて、移る事は出来ないのでした。
6 冴子 2019-01-06 17:19:07 [PC]
放課後。
帰り道も、町の人や他の子に笑われながら帰った麻衣は、逃げ込むようにお家に入ります。
「お帰り、麻衣。」
ママはそう言って、迎えてくれますが、すぐに麻衣を床に寝せて、麻衣のおむつをチェックします。
「放課後に替えてもらったばかりなのに、もうこんなにもらして!。ホント、恥ずかしい子ねっ。」
ママはそう言いながら、麻衣のおむつがまだあふれそうにないことを確認すると、お家のお仕事に戻ります。
麻衣は、みじめさにうつむきながら、お部屋で宿題をやるのでした。
おもらしの直らない子には、強制的に『赤ちゃんおむつ』を当てる制度が出来て数年。
東京近郊では、それなりに子供の人権に配慮した運用がされていたものの、地方ではまだまだ『おもらしは、悪い事、恥ずかしい事。』と言う考えが強く、おもらしの直らない子達は、麻衣のようにとてもみじめな毎日を送っていたのでした。
ちゃんちゃん!
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