それはさておいてまず
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1 Ryou 2013-12-01 12:24:44 [URL]

 それはさておいてまず娘は何も知らずに今日は遊びに行けるというので大悦びで、頭の毛を洗い古い櫛で頭の毛を非常によく梳いて居ると、時分を計らって媒介人が出て来ます。あるいはその前に来て花聟さんの父、母から贈ったところの髪の道具を窃に娘の父母に渡しますと、娘の父母はその物品を娘の許へ持って来て「お前のその櫛は大分古くなって居るから其櫛を棄ててこの新しい良いので梳くがよい。ここに良い油もあるからこれで立派にお粧りするがよい」という。で、お化粧が終りますとその父母は娘に向って始めて、こういう訳で、結婚の約定が成り立ったからお前はこれから某の許へ嫁入に行かねばならんということを告げるのです。これはラサ府およびシカチェその他都会の地では一般に行われて居ることです。
 前にもちょっといった通り稀には敏捷な娘はその結婚のために髪を洗うということを知って泣いて髪を洗わないのがある。「私は行くのは嫌だ。阿父つぁんや阿母さんは嘘を吐いて私を厭な所へ遣るのだ」といって泣き立てる場合もある。そういう時にはその娘の友達が前から来て居りまして巧く慰めて強いて髪を洗わせるです。

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