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■「黒川氏辞任」文春報道の読み方 長きにわたって社会経済を混乱させたコロナ騒ぎには、薄いながらも光明が見えてきた。 一方で 2週間前の 5月11日の本コラムで取り上げた検察庁法改正問題が、とんでもない結末を迎えた。 「安倍内閣不支持 64% 支持率、1カ月半で 17ポイント減 毎日新聞世論調査」( https://mainichi.jp/articles/20200523/k00/00m/010/233000c ) という驚きの世論調査もある。 この 2週間の出来事をまず整理しておこう。 15日、検察OB 14名が「検察庁法改正案反対」との意見書を森まさこ法相に提出。政府は 18日、今国会に提出されていた検察庁法改正案(法案名としては、国家公務員等改正案)について成立見送りを決めた。 そうした中、週刊文春が 21日、「黒川弘務東京高検検事長 ステイホーム週間中に記者宅で“3密”『接待賭けマージャン』」( https://bunshun.jp/articles/-/37926 ) と報じた。 政府は 22日、黒川氏の辞職を承認した。 この経緯だけを見ると、検察OBらの「世論」が後押ししたようにみえるかもしれないが、そうではない。 文春の記事によれば、同誌の記者は 17日の日曜日、黒川氏に賭け麻雀をしていたかどうかの確認を直接とっている。 黒川氏に 17日に取材したということは、麻雀を 一緒にやっていた朝日・産経の記者らにはそれ以前に取材しているはずだ。 そうした文春の 一連の動きの情報は、官邸にも当然入るだろう。 つまり、11日の週内には、週刊文春が発売される 21日を前提として法案の取扱方針が決まっており、それを週明けの 18日に公表したとみるべきだろう。
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