Tokon Debatabank II
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国会議員の特権 (コメント数:1)
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manolo
2013-07-13 15:36:26 [PC]
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出典: 『増補 池上彰の政治の学校』、池上彰、朝日新書、6/30/2013
1-1. 国会議員にはいくつかの特権があります。新幹線も飛行機も乗り放題というのは有名ですが、もうひとつ押さえておきたいことに、「不逮捕特権」というものがあります。これは国会の会期中は逮捕されないということです。たとえば、消費税増税法案が1票差で可決されるか、されないかというときに、1人が逮捕されるとそれで法案が全部ひっくり返ってしまう可能性がある。そうした事態を避けるために付与された特権です。(p.164)
1-2. 特に戦前は、警察というのが極めて政治的で、政治家の言うとおりに動いていましたから、その気になればいつでも、政府の方針に反対する国会議員を逮捕できました。これでは、まともな政府はできないということで、国会議員は国会を開いている限り、逮捕されないということになったのです。(p.164)
1-3. では、捜査機関がどうしても逮捕したいときはどうするか。その場合は、衆議院議員に対してであれば、衆議院の議長に、参議院議員に対してであればその議長に、逮捕許諾請求を出します。「逮捕するのを許してください」とお願いするわけです。もし、衆議院なり、参議院なりの議員たちが本会議で多数決で承認すれば逮捕できます。それがない限りは、むやみやたらに逮捕することはできません。ただし、現行犯は別です。2005年に、当時の衆議院議員が、国会会期中に、六本木で酔っ払って通りかかった女性に抱きついて逮捕されたことがありました。(pp.164-165)
1-4. また、国会の中で現行犯、たとえば、議論をしている相手を殴ったりしたらどうなるか。その場合は、まず衛視という国会の中の警備員が取り押さえます。原則として、国会の中には警察は入れません。特別に衆議院議長、参議院議長が要請をして警官隊を中に入れることはありますが、基本は、警察は国会の外側を警備して、中は衛視が警備する。もし現行犯であれば、その衛視がまず取り押さえて、その後に警察に引き渡すことになっているのです。(p.165)
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