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自殺報道 (コメント数:3)

1 manolo 2013-08-23 14:30:36 [PC]


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出典:Tahoo!ニュース、「藤圭子さんの自殺 テレビのニュース報道は、国際的な『ルール違反』だらけ」8/23/2013、水島宏明(法政大学教授・元日本テレビ「NNNドキュメント」ディレクター、
http://bylines.news.yahoo.co.jp/mizushimahiroaki/20130823-00027482?fb_action_ids=10151491405422134&fb_action_types=og.recommends&fb_source=other_multiline&action_object_map=%7B%2210151491405422134%22%3A626785727354233%7D&action_type_map=%7B%2210151491405422134%22%3A%22og.recommends%22%7D&action_ref_map=%5B%5D

1-1. 8月22日、テレビ各社は昼ニュースから夕方ニュース、夜のニュースまで、歌手の藤圭子さんの転落死を伝えるニュースをトップ扱いで報道した。こうしたテレビ報道の多くが、実は自殺に関する「国際的な報道ルール」ともいうべきガイドラインに違反している。ところが、このガイドライン、一般的にほとんど知られていないばかりか、肝心のメディア報道に携わる記者やデスクらもほとんど理解していない。このため、有名人が自殺するというニュースのたび、同じようなルール無視の報道が繰り返されている。

1-2. ■自殺に関する国際的なルールは・・・
 「国際ルール」というのは、国連の専門機関であるWHO・世界保健機関が定めた報道のガイドラインのことだ。少し長くなるが、辛抱強くお付き合いいただきたい。WHOの報道ガイドラインについては内閣府もホームページで日本語に翻訳した文章を掲示している。報道ガイドライン「WHO自殺予防 メディア関係者のための手引き」 2008年改訂版日本語版だ。
 http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/link/kanren.html

2 manolo 2013-08-23 14:40:38 [PC]

1-3. この「手引き」には報道関係者が自殺を扱う場合の「クィック・リファレンス」として11項目が掲げられている。それらは以下の通りだ。(番号は便宜的に筆者がつけたもの。)

(1) 努めて、社会に向けて自殺に関する啓発・教育を行う。
(2) 自殺をセンセーショナルに扱わない、当然のことのように扱わない。あるいは問題解決法の一つであるように扱わない。
(3) 自殺の報道を目立つところに掲載したり、過剰に、そして繰り返し報道しない。
(4) 自殺既遂や未遂に用いられた手段を詳しく伝えない。
(5) 自殺既遂や未遂が生じた場所について、詳しく情報を伝えない。
(6) 見出しの付け方には慎重を期する。
(7) 写真や映像を用いる時にはかなりの慎重を期する。
(8) 有名な人の自殺を伝える時には特に注意をする
(9) 自殺で遺された人に対して、十分な配慮をする。
(10) どこに支援を求めることができるのかということについて、情報を提供する。
(11) メディア関係者自身も、自殺に関する話題から影響を受けることを知る。

1-4. なぜ、これらがWHOによる国際的ガイドラインの主な項目になっているかといえば、自殺についての大量の報道が模倣自殺を引き起こしてしまうからだ。ガイドラインでは「自殺に傾いている人は、自殺の報道が大々的で目立つものであったり、センセーショナルであったり、自殺の手段を詳しく伝えられたりすることで、その自殺に追随するように自殺することに気持ちがめりこんでしまう」という。

1-5.自殺についての情報の多さや露出の多さは模倣自殺への影響のピ-クがあるというのは国内外の様々な研究で明らかにされいる。事件後の「最初の3日間」に模倣自殺への影響のピークがあるという。1986年の岡田由希子さんや2011年の上原美優さんの自殺後に模倣自殺が増えた事実はあまりに有名だ。

3 manolo 2013-08-23 14:59:37 [PC]

1-6. 「手引きの」の(3)についてはこう書かれいてる。

― 自殺に関する新聞報道は、第一面や、中のページの最上部に掲載されるよりも、中のページの最下部に掲載されるようにすべきである。同様に、テレビの報道番組においても、自殺の話題は、番組のトップではなく、番組の流れにおける最初の区切りか、2つ目の区切りの後に報道すべきである。

1-7. 手引きの(4)について、

― 自殺既遂や未遂の方法を詳しく述べることは避けなければならない。なぜなら、それをひとつづつ順を追って述べることで、自殺に傾いているひとがそれを模倣するかもしれないからである。

1-8. (5)について。

― ある場所が、“自殺の名所”といわれるようになることがある。例えば、自殺企図が生じる橋、高いビルディング、崖、鉄道の駅や踏切などである。センセーショナルな表現によって、あるいはそこでの自殺の件数を誇張するような報道がそういった場所を“自殺の名所”にしてしまうことがあるので、報道関係者は特に注意しなければならない。

1-8. (6)について、

― 見出しでは、“自殺”のことばを使うべきでないし、同様に自殺の手段・方法や場所についての言及も避けるべきである。

1-9. (7)について、

― 自殺の状況・現場の写真やビデオ映像は使うべきでなく、特にそれが自殺の生じた場所や自殺の手段・方法を読者や視聴者にはっきりと分からせるようなものであればなおさら使ってはならない。

― 自殺をした人の写真を報道に使うこともすべきでない。もし視覚的な画像を用いるのなら、遺族から正式な許可を得なければならない。それらの画像は、目立つところに掲載されるべきではなく、また美化するべきでもない。また、遺書も掲載するべきではない。

1-10. (8)について

― 著名な人の自殺は、報道の対象になりやすいし、しばしば関心の対象となる。しかしながら、著名な芸能人や政治的に力を持つ人の自殺は、その人たちが崇拝の対象であれば特に自殺に傾く人に影響を与えてしまう。
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