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いじめ (コメント数:9)

1 manolo 2013-01-24 19:54:42 [PC]

出典: 朝日新聞、1/23/2013、p.27

1-1. 14万4054件---。2012年4月~9月に全国の小中高校などで確認された「いじめ」は、前年度1年間の2倍を超えた。世間の関心が高いため、軽微な事案も教えた結果、急増した見られる。教育再生実行会議でも、序盤から優先的に議論される見込みだ。(p.27)

1-2. 第一次安倍政権下で06年に始まった教育再生会議は、いじめる子への「毅然たる指導」が必要し、出席停止制度の活用などを提案した。だが、出席停止の適用は低調で、08~11年度で小中学校計9件にとどまる。背景には適用期間中に当該の子を指導する教員の数が足りなかったり、再生効果が疑問視されたりする事情がある。

1-3. 「道徳教育の徹底」も目指す。今回の安倍政権は早速、民主党政権が配布をやめた道徳教材「心のノート」の再配布を決めた。(p.27)

2 manolo 2013-01-27 11:37:34 [PC]

出典: ニューズウィーク日本版、8/1/2012、pp.38~51

2-1. 子どもの人権を盾に学校を聖域化し、犯罪とみなすべき悪質ないじめを罪として裁かない日本の社会の甘さが、結果的に子供たちの暴走を引き起こしている。学校と同様に「聖域」で起こっていた家庭内暴力は犯罪として法律で対処できるようになったのに、だ。(p.40)

2-2. 自宅のあるマンションの14階からAが身を投げたのは昨年10月11日の朝。滋賀県警は自殺と判断し、大阪市教育委員会が11月に「生徒数人からいじめを受けていた」と発表したが、自殺との因果関係は否定しいったん調査を打ち切った。ところが8ヵ月後の今月初め、大津市教委が全生徒を対象にした昨年秋のアンケートで「A君が自殺の練習をさせられていた」と書いた生徒が複数いたことを公表していなかったことが、報道で発覚。問題が一気に再燃した。加害者側の少年3人は、確認されているだけでAにヘッドロックをしたり、口やすねにガムテープを貼って剥がしたり、殺したハチを食べさせようとするといった行為を繰り返していた。(p.40)

2-3. 確かにどの行為が悪ふざけで、どの行為が深刻ないじめなのか見極めるのは簡単ではない。それでも、一般社会の論理を当てはめれば理不尽でしかない暴力が学校でまかり通り、被害者が自殺に追い込まれるほどエスカレートしたのはなぜか。その謎を解くヒントは、学校とその外にある一般社会の間の見えない壁にある。(p.40)

2-4. 「市民社会の論理が立ち入れない閉鎖空間で、いじめがエスカレートするメカニズムは今回も存在したはずだ」と言うのは、『いじめの構造』(講談社現代書)の著書がある明治大学の内藤朝雄准教授。「日本では学校は『神聖なる教育の共同体』になっている。暴力や犯罪があっても『教育の論理』で対処すべきであり、個人が学校の頭越しに警察に通報することは人を殴るより非常識、というような考えがはびこっている」 内藤の研究によれば、現行の学校制度は、子供たちを学級という極端な閉鎖空間に閉じ込め、仲間うちの小社会に埋没されるシステムだ。その下では、法が支配し、人の命を尊いとする市民社会の秩序が後退し、独特の「学校的な」秩序が蔓延しがちになる。群れた中学生を支配するのは、その場の「空気」や「ノリ」であり、いじめもその場の空気やノリにあっているなら「よい」行為になる。(p.40)

3 manolo 2013-01-27 11:59:43 [PC]

2-5. いじめの本質は昔から変わらず、この学校独特のゆがんだ秩序や価値観は、特に生徒だけでなく教師にも広がる。東京都中野富士見中学校では、1986年、中学校2年の男子生徒がいじめを苦に自殺する事件があったが、いじめで行った「葬式ごっご」に使われた色紙には教員数名も寄せ書きしていた。」(p.40)

2-6. 文部科学省の統計では、2010年の国内いじめの認知件数は7万7000件。6年前の12万5000件と比べれば全体的に減少傾向にはあるものの、いじめが巧妙になり「ステルス化」しているという指摘もある。(p.41)

2-7. 学校は市民社会の論理、特に法律を持ち込めば、「暴力系のいじめ」は激減すると、明治大学の内藤は言う。つまり、暴行や恐喝などの悪質ないじめには警察への通報を躊躇しないことだ。加害者は常に損得計算をしており、警察に捕まると分かっていればいじめをやめる。何をしても誰も止めない様子を確認しながら、暴力をエスカレートさせているのがいじめの現状だ。(p.41)

2-8. 今回の大津の事件では、Aの父親が自殺後に3回も警察署に被害届を受理してもらうよう相談に行ったが、警察側はいずれも「犯罪事実の認定は困難」と父親に説明。父親は被害届を提出することができなかった。(p.41)

2-9. 仮にいじめと自殺の因果関係が認められても、加害者を殺人罪に問えるわけではない。暴行や恐喝といった個々のいじめ行為に、殺意があったと立証するのは極めて難しいからだ。「ただ、いじめが犯罪であることに間違いはない」と、加害者側や大津市を相手取った父親の民事訴訟はを担当する石川賢治弁護士は言う。「個々の軽微な罪への介入を警察が渋ることで、いじめは犯罪というメッセージが送られず、結果的に子供たちに足元を見透かされている」

2-10. 一方で、悪口を言ったりくすくす笑ったり、無視したりする「コミュニケーション操作系のいじめ」に対しては、学級制度を廃止して単位制を導入することで、いじめと加害者との距離を置けるようになる。いじめ問題に詳しい教育評論家の森口朗も、単位制中学を含め自由な転校や自宅学習という選択肢を増やすことが重要だと言う。「そこしか居場所がないと思うと、つらければ死ぬしかない。ほかにたくさん居場所があれば、嫌なところを避ければいいだけで、死ななくて済む」(p.41) 

4 manolo 2013-01-27 12:17:38 [PC]

2-11. 1983年、ノルウェー北部で10代の少年3人が相次いで自殺するという衝撃な出来事があった。彼らは死の直前、学校で深刻ないじめを受けていた。ノルウェーの教育省は国を挙げていじめ対策に着手。いじめ問題の世界的権威であるノルウェーのダン・オルウェーズが中心となり、42校の生徒2500人を対象としたいじめ防止プログラムを立ち上げた。2年半に及ぶ追跡調査の結果、生徒と教員から寄せられるいじめの報告件数は半減し、万引きとけんかの件数をも減少した。生徒の間からはクラス内の秩序が回復し、学校での人間関係がよくなったとの声が寄せられた。(p.42)

2-12. ノルウェーの経験は、適切な対策を取れば、いじめを劇的に減らせることを示唆している。その成功モデルを参考にして大規模ないじめ対策を打ち出したのが米マサチューセッツ州だ。州内で15歳の女子高生フィービー・プリンスと11歳の少年カール・ジョセフ・ウォーカーフーバーがいじめを苦に自殺したのを受けて、州議会は10年4月、全米で最も包括的ないじめ対策法案を満場一致で可決した。(p.42)

2-13. マサチューセッツ州のいじめ対策法案の最大の特徴は、いじめを目撃したり、いじめの存在に気付いた教職員に対し、校長などに報告を課す義務を課す点にある。教職員はいじめの予防と介入方法に関する研修を毎年受けなければならず、いじめ問題を扱う授業を各学年のカリキュラムに盛り込まれた。教職員向けの研修と子供向けの啓蒙活動は、いじめ対策の両輪をなすものだ。大人も子供も、まずはいじめの存在を正しく認識できなければ始まらない。(p.42)

2-14. 当たり前?いやそんなことはない、最近のいじめは水面下に隠れる一方で、周囲がいじめに気付くには容易ではない。暴力的な少年グループが、放課後に1人を囲んで殴り付けるという図式は過去の話。今では小声でささやいたり、教室内でにらみつけたり、ランチの席で仲間に入れないといった「穏やか」ないじめが主流だ。メールやフェースブックを使った「サバーいじめ」も多い。(pp.42-43)

5 manolo 2013-01-27 12:47:37 [PC]

2-15. 州当局が定めたいじめの法的定義にも、そんな実態が反映されている。以下のような長文になること自体、いじめを定義することの難しさを象徴している。

- いじめとは1人または複数の生徒が他の生徒に対して、文字や口頭、電子的表現、肉体的行動、ジェスチャー、あるいはそれらを組み合わせた行為を過度に、また繰り返し行い、以下のいずれかの影響を生じさせることを指す。
① 相手生徒に肉体的または精神的苦痛を感じさせるか、その所有物にダメージを与える。
② 相手生徒が自身の身や所有物に危害が及ぶ恐れを感じる。
③ 相手生徒にとって敵対的な学校環境をつくり出す。
④ 相手生徒の学校内での権利を侵害する。
⑤ 実質的かつ甚大に教育課程または学校の秩序を妨害する。

かみ砕いてみよう。「電子的表現」とはネット上のいじめのこと。「過度に、または繰り返し行い」の部分は通常のけんかや単発的な意地悪と、いじめを区別すべきだというオルウェーズの主張に基づいている。学校内での小競り合いや辛辣な言葉の応酬を逐一報告していてはとても対応し切れない。(p.43)

2-16. オルウェーズはいじめの定義を、力の不均衡が存在する状況に限定しているが、マサチューセッツはいじめがもたらす5つの影響をいじめの有無を判断材料としている。例えば相手に「精神的苦痛」を与える行為は、より直接的な「肉体的苦痛」と同じくらい重大な問題になり得る。生徒が「自身に危害が及ぶ恐れ」を感じる状態も含めたおかげで、脅すだけでもいじめと認定されるようになった。(p.43)

2-17. 「敵対的な学校環境を作り出す」「相手の権利を侵害する」「教育課程を妨害する」などの項目がいじめの定義に含まれたのは、言論の自由を盾にした悪質な言動に対応するため。校内でのいじめについては学校に処分の裁量があるが、自宅のパソコンからアクセスしたフェイスブックで誹謗中傷を書き込むといった校外の言動については、学校はあまり口を挟めない。(p.43)

6 manolo 2013-01-27 12:54:21 [PC]

2-18. 69年の最高裁判例によれば、校外での言動を罰することができるのは、それが校内で「実質的かつ甚大な妨害」を引き起こした場合のみ。マサチューセッツ州のいじめ対策法もこの判例を反映させている。(p.43)

2-19. もっともいじめ対策の成功は、法律そのもの以上に現場での実行力に懸っている。教師と親、そして子供たちはいじめの兆候を十分に理解しているか。学校は悲劇が起こる前に、真摯にいじめの芽を摘もうとしているか。子供たちをいじめから守る枠組みを作った後に来るのは、小さな学びの積み重ねだ。ある意味でそれは、自殺という悲劇への対応以上に細やかで難しいプロセスだ。(p.43)

7 manolo 2013-01-27 17:04:56 [PC]

2-20. 〔44ページの〕記事では、いじめに対処する方法が2つ示されているが、どちらも「学校側がいじめを容認しない」という間違った前提に立っている。親が電話するというのは、学校側が効果的ないじめ対策を講じるという前提に立つ。子供に自力で対処させるというのは、学校側もその選択を尊重するという前提だ。(p.47)

2-21. しかし私の経験や、いじめを受けた人々から聞いた体験談によれば、そんなことはない。いじめが発覚するとたいてい、学校側はいじめっ子に名ばかりの処罰を与える。そしていじめの子は告げ口に逆上し、いじめをエスカレートさせるものだ。いじめに遭った子供がいじめっ子に立ち向かった結果、いじめっ子と同じぐらいか、さらに厳しく処罰されることも多い。学校側が「理由は何であれ、いじめは許さない」という方針に固執し、自分を守ろうとした子供のことも許さないからだ。(p.47)

2-22. ある子供がいじめられるのは太っているからとかゲイだとか、多くの人がよしとする社会的基準に当てはまらないから。それが残酷な現実だ。教師などの大人もいじめっ子と同じ基準を持っていることが多いから、いじめっ子に寛容になりがちだ。これこそ、今までほとんど論じられてこなかった問題点だ。(p.47)

2-23. いじめは他者との適合・同調をめぐる、より大きな社会的メッセージを反映している---同性愛の子供に対するいじめを見ればよく分かる。つまりそれは、社会の同性愛嫌悪の縮図なのだ。しかし、ゲイの子供のいじめを問題視する人でさえ、そうした根本的原因に目を向けることはほとんどいない。「運動能力のない子供は二流」「男女の役割分担からはみ出た子供は社会にとっての脅威」などといういじめっ子の意見に、大人はきっぱり反対できるか?それができない限り、いじめはなくならないだろう。(p.47)

8 manolo 2013-02-22 00:02:19 [PC]

出典: 朝日新聞、2/21/2013(夕)p.1、p.12

3-1. いじめが絡む事件で、警察が昨年1年間に摘発・補導した小中高生は511人に上り、前年の219人から2.3倍に増えたことがわかった。いじめを受けていた大津市の中学生が自殺した事件で、滋賀県警が強制捜査に動いた昨年7月以降が386人。事件を機に、いじめを警察に通報する学校が増えたとみられる。(p.1)

3-2. 警察庁が21日に発表した。世代別にみると、中学生が384人と最も多く全体の75%を占めた。高校生が91人。中学、高校ともに前年比139%増。小学生は36人で80%増だった。511人の罪の種類別では傷害(46%)が最も多く、次いで暴行(23%)、暴力行為(9%)、恐喝(7%)、強要(6%)の順だった。511人が供述したいじめの原因や動機は「(相手が)力が弱い・無抵抗」が40%で最も多かった。次いで「いい子ぶる・生意気」が18%、「態度や動作が鈍い」が15%、「よくウソをつく」が8%だった。(p.1)

3-3. 一方、これらの事件で被害を受けた少年254人の相談相手を調べたところ、「保護者」が最も多く74%。教師は35%、警察などの相談機関」は13%で続いた。「相談しなかった」も15%あった。少年非行全体では、刑法犯として摘発した14歳以上の少年は16%減の6万5448で戦後最少を更新した。他方、強制わいせつなど性犯罪の摘発は456人で32%の増。再犯者率過去最悪の34%に達した。(p.1)

3-4. 埼玉県西部の市立中学校では週2回、午前10時~午後2時に元警察官の60代男性が、元教員の女性と一緒に校内を見回る。生徒同士のじゃれ合いが、けんかに発展することもある。「やめなさい」。廊下で激しく体をぶつけ合う男子たちを見つけ、引き離したこともあった。2人は、生徒指導や教師へ助言する「スクール・サポーター」。この中学では卒業生による在校生への暴力が問題になり、2012年度から導入している。保護者に「『荒れた学校』とのレッテルが張られる」との懸念もあったが、校長は「元警察官の観察眼でいじめの芽を摘み取ってもらえるのは心強い。」(p.12)

9 manolo 2013-02-22 00:33:59 [PC]

3-5. 文部科学省は昨秋、全国の教委に通知を出し、犯罪に当たるようなケースでは「ためらうことなく」警察と連携するよう求めた。警察庁も今年1月、被害者に自殺のおそれがあるいじめなどは迅速に事件化するよう全国の警察に指示した。(p.12)

3-6. だが、学校現場には葛藤もある。都内の50代の中学校長は最近、生徒の暴力を抑えるため、110番通報した。生徒は逮捕された。おとなしい同級生を数人で囲み、トイレで殴り、金品をとる。教師の胸ぐらをつかみ、暴れる。そんな暴行が繰り返されていた。生徒に話しても、言葉が届かない。両親に電話をしてもつながらない。家庭訪問をしても居留守を使われる。迷ったが、やれることはすべてやったと判断した。若いとき、先輩から「警察を入れるようでは終わり」と諭された。今回も、「警察を入れることは教育の敗北では」と他の保護者から言われた。「後味の悪さは残るが、学校にできることには限界がある」(p.12)

3-7. 面倒なことは警察に任せてしまいたい。そんな雰囲気が学校現場に出てきた、と話すのは横浜市の40代の中学校教師だ。警察の力を借りることを頭からは否定しないが、職員室での雑談で「あとは警察だな」といった言葉が出ると、いいのかなと思う。「連携の名のもと、校内で解決しようとする努力が現場からなくなっていくのではないか」(p.12)

3-8. 【スクール・サポーター】
 学校と警察をつなぐ役割として、退職した警察官や教員を学校に派遣する制度
埼玉県警が2002年に導入し、各地に広がった。昨年4月時点で、全国に620人。小学校や中学校を訪れ、専門的な知識や経験を生かして教員の相談を受けたり、助言したりしている。警察への通報を勧めることもある。(p.12)
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