材大なれば用を為し難し

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さてその後幾日か経って (コメント数:1)

1 Ryou 2013-12-01 12:25:57 [URL]

 さてその後幾日か経っていよいよ聟さんの家に行くというその前日になると、花聟さんの父、母はその媒妁人と自分の代理者とそれから出迎えの者を十数人(貧富によって多少の差あり)嫁の家まで迎えに遣るです。で媒妁人と代理人とはまず花嫁の父母にヌーリン即ち乳代として若干の金を与えます。多いのは日本の金で千円あるいは五百円、少ないのは二、三円のもあるです。しかし娘の父母はこれをじきには受けない。まず辞退して押し戻す。それを媒妁人が無理に勧めて受けるようにさせる。
 中には絶対的に辞退する父母もありますが、その場合に娘の父母のいう言葉は「我々の可愛い娘をあなたの方に上げるのですから、決して乳代を貰うというような事は私共は願わない。ただあなたの方へ遣ったこの娘をあなたがたが愛して下すって、末長くこの子があなたの宅で幸福を受けるようにさえして下さればそれで充分です。私どもは切にそれを望む」というのです。
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