一揆も、やっているときは (コメント数:1) |
1 Ryou 2013-12-17 19:09:50 [URL]
甚三 一揆も、やっているときは、景気がええがのう。後でまた、磔や打首が二、三十人はあるべい。 おきん 触らぬ神に、崇りなしじゃ。なるべくなら、誰も出んで済むとええがのう。 甚作 そうもなるまい。村で加担するとなると、家では若い者が揃っとるけにのう、一人二人は出ねばなるまい。 (この前より、周囲がほの明るく騒がしくなる。遠方が、火事でもあるように明るくなる。雑音がだんだん高くなる。遠い寺の鐘が鳴り始める) 甚作 (駆け出しながら)なんやろう。なんやろう。火事かしら。向うが真っ赤じゃ。 甚吉 ええ、なんじゃと。(出てくる)ほほう。赤いな。どうしたんじゃろう。どこぞで火事を出したのか知らん。 おきん ええ、火事じゃと。(出てくる) (甚三も出てくる。親子四人とも、遠方を見て、不安に襲われる。寺の鐘激しく鳴る。牛小屋の戸がガタガタ動く) |
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