材大なれば用を為し難し

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三種族の性質  (コメント数:1)

1 Ryou 2013-12-01 12:17:08 [URL]

三大学にはどこにもチベット人ばかりが居るのではない。モンゴリヤ人それからチベット人とはいわれて居ますけれども、少し人種の違って居るカムの人も居るです。これらは国を異にするに従って幾分か性質も違って居る。チベット人は外見は温順しくってよく何もかも考えるですが、一体勉強の嫌いな質でごくごく怠惰な方で、不潔でくらすのも一つは怠惰なところから出て来たようにもあるです。まあチベット人の坊さんで普通の生計をして居る人ならば冬は本堂にお経を読みあるいは茶を飲みに行く。その間は自分の舎の前の日当りのよい所に裸体になって、背中を亀の甲のように乾して居る。そうして羊の毛織りの端くれで鼻汁をかんで、その鼻汁をかんだ切布を頭の上に載せて乾しながら、うつうつと坐睡り好い心持に暖まって居るざまというものはないです。
 年寄ならまだようござりますが、随分若い者がそういう事をやって居るのを見てもチベット人の怠惰であるということが分る。そこへ来てはモンゴリヤ人はそんな事をやって居る者はない。わざわざ遠い所から出て来たのは勉強が目的であるから、非常に勉強するのみならず、問答などの遣り方もなかなか劇しい。大抵五百人居ればまず四百人までは普通善い方の人になって百人ぐらいしか屑は出ない。ところがチベット人は五百人居れば四百五十人までは確かに屑の方で、かの壮士坊主なんかというのもチベット人が主なのです。カムの人にもモンゴリヤの人にも壮士坊主は稀であります。
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