材大なれば用を為し難し

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勅使の接待方の予定が (コメント数:1)

1 Ryou 2013-12-18 00:11:59 [URL]

 明日の、勅使の接待方の予定が少し変ったときいて、内匠頭は、伊達左京を探してきこうとしたが、茶坊主が、
「もう、お下りになりました」といった。
「吉良殿は?」
「おられます」
 内匠頭は、廊下へ出で、高家衆の溜へ歩きつつ、
(上野にきくのは、残念だが……)と思った。
(しかし、伊達にききにやるのも面目にかかわるし……)
 そう思って、松の間の廊下へ出たとき、上野が向うから歩いて来た。
「しばらく」
 上野は、じろっ! と内匠頭を見て、立ち留った。
「明日、模様替えがありますそうで、どういう風に……」
「知らないのか」
「ききもらしましたが、どうかお教えを!」
「ききもらした! 不念な。どこで何をしていた?」
「ちょっと忙しくて」
「忙しいのは、お互いだ」
 上野は、行き過ぎようとした。
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