材大なれば用を為し難し

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チベットの外交上 (コメント数:1)

1 Ryou 2013-12-01 12:10:27 [URL]

 の事についても充分に知るの便宜を得られた。ただ寺に居った分には仏教上の理屈を研究するにはごく都合がよいけれども、なかなか政府部内の秘密なんと言うことは学者社会にはちっとも知られて居らんで、ただ法王の政府はありがたいという考えを持って居る間抜け坊主ばかりが学問に従事して居るのです。こりゃ間抜けじゃない。知らさないから知らんのでしょう。とにかく私はそういう好都合を得ましたから、この後場合を見て、私の聞いたシナ、英国、ロシア、ネパール等に対する外交上の秘密な事についてもお話をしようと思います。
 それからまた妙な事が重なれば重なり、奇遇というような事も随分あるもので、すでに前にはパーラー公子と天和堂の前で奇遇しましたが、今度はまたダージリンの商人で、ツァ・ルンバ(土地の名をその人の名とす)という人に邂逅しました。此人がまた後にチベットを出る時分に大変助けになった人ですから、ここに寄遇した事を言って置かないと後の事が分らない。ある日私はラサの目抜であるいわば東京の銀座通 とも言うべきパルコルという道を廻って参りました。其街には商業家がいずれもみな店を張って居りますので、その店の張り方は別段他の国の遣り方と変った事はない。
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