材大なれば用を為し難し

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居眠りをしはじめる (コメント数:1)

1 Ryou 2014-03-23 00:07:41 [URL]

文六  (居眠りをしはじめる)
おせい  あんた、風邪を引きますよ。
文六  (夢現にて)おれは、何んにも悪いことをした覚えはない。
おせい  ねえ、あたし一人、ほうつといちや、いやですよ。
文六  うん……? いま、すぐだよ。
おせい  あんたつてば……なんて呑気な人でせうね。居眠りなんかしてる場合ですか。
文六  うん……お前にはいろ/\苦労をかけたよ。


(遠くから、今度は三味線と太鼓、笛などの囃子が聞えて来る。それがだん/\近づくと、白幕に、三味線を弾くもの、太鼓を叩くもの、笛を吹くもの、扇子をかゝげて舞ひ歩くものなどの影が遠くまた近く映る)


おせい  あんた。
文六  (答へない)


(囃子遠ざかり、人々去る。間。突然、二つの人影が現はれる。両方とも刃物を振り上げて、身構へる。時計が十一時。おせい、驚いて、文六の傍に身を寄せる。立廻りが始まる)


おせい  (悸えて)あんた、いよ/\時間ですよ、もう……。
文六  (答へない)


(一つの影が、もう一つの影に触れたと思ふと、一方が、ばつたり倒れる。おせい、文六の肩に顔を押しあてる。一つの影、走り去る。遠くで、人を呼ぶ声)

――幕――
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