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民族憎悪の高まり。ユーロ圏で多文化主義が危機に瀕している (コメント数:4)

1 2015-10-29(抜粋) 2015-11-17 23:31:04  [編集/削除]

 ひとつの国家に、まったく文化も人種も違う人間たちが移民や難民として入り込んで行く。 当然、そこには軋轢が生まれる。 ささいな誤解、人種間の格差が多発し、やがてそれが双方に強い不満となって爆発する。 移民・難民たちは 「差別だ」 と叫び騒動を繰り返す。 地元民は 「嫌なら出て行け」 と叫び返す。

 2015年に入ってドイツは、シリア・イラクから押し寄せる大量の難民を人道主義によって受け入れる予定であったが、あまりの難民が殺到してコントロールを失い、今度は一転して移民の流入を制御するようになった。

メルケル首相は最初こそ 「難民を歓迎する」 と言ったものの、ドイツ国内で激しい移民・難民反対の動きに封じられ、当初の発言を撤回せざるを得ない状況に陥っている。 あまり報じられていないが、ドイツ国内では激しい 反難民・反移民 のうねりが湧き上がっており、場合によってはメルケル首相は失脚しかねないほどの勢いとなっている。

2 ■ 根底には、移民たちの失業率の高さと生活の格差が 2015-11-17 23:35:19  [編集/削除]


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 ヨーロッパの政治家は、ほぼ一貫して移民・難民の受け入れを表明して動いていた。 別にヨーロッパの政治家はすべて人道主義者だったからではない。 政治家はいつの時代でも巨大企業や産業界の代弁者だ。 その産業界が低賃金の労働者を求めており、政治家がそれに沿って動いていた。

多文化主義というのはただの大義名分であり、本当は低賃金労働者が欲しかっただけなのである。

もちろん国の文化がどうなろうと、そんなことは多国籍企業にとってどうでもいい。 しかし、国民は 「国境がなくなって自国文化が破壊される」 ことに強い危機感を抱いている。

国境がなくなると、難民や移民が他民族がどこからでも自由にやってきて住み着き、文化や光景を変えていく。

国家は難民や移民が増えるとやがて税金が取れるし、企業は移民が増えると低賃金で人が雇えるので、「多文化主義」 は非常に魅力的なものに見える。

ところが国民はそうではない。 自分たちの国は白人の国だったはずなのに、移民が増えて人口構成がモザイクになった。 自分たちの国はキリスト教徒の国だったのに、イスラム教徒が押し寄せて光景を変えていくようになった。 言葉も通じない国民が増え、なおかつ治安も悪化していく一方になっている。 さらには、移民に職を奪われることによって失業率はまったく改善しない。 経済が順調なときは移民にも仕事が回ってくるが、やがて不況になると真っ先に首を切られるのが難民や移民である。 だから、彼らは失職して貧困に落ち、異国で貧困に堕ちる。 そして、彼らは失職を差別と考えるようになる。

その状態が長く続いていくと、やがて彼らは自分たちをこのような 「差別」 に追い込んでいる受け入れ国を憎むようになっていく。

  (画像: ヨーロッパでしばしば起きる難民・移民による暴動。治安はどんどん悪化している。)

3 ■「反多文化主義」「反移民主義」「反ユーロ」 2015-11-17 23:39:02  [編集/削除]


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 2015年10月25日、ポーランドでは難民受け入れに反対する政党が 「圧勝」 している。 国民は押し寄せる難民を明確に拒絶するようになっている。 さらにスイスでも反移民を掲げる政党が勢力を増しており、移民の受け入れに制限がかかることになった。 フランスでもイギリスでも反移民を掲げる政党がどんどん勢力を増している。

 国民の多くは多文化共存よりも保守的で単一的な伝統社会を望んでいる。

多文化主義という考え方も、保守主義という考え方も、どちらかが良い悪いではない。その国の文化や歴史によって、多文化主義が馴染んだり、逆に保守主義が馴染んだりするものだ。 国の気質を見ても、多文化に許容のある国もあれば、伝統にこだわる国もある。 だから、すべての国を多文化主義にするというのも、すべての国を保守的な単一主義にするというのも、両方間違っている。

「全世界のすべてを、ひとつの文化にしてしまおう」と考えるのが無理がある。 ところが、ヨーロッパではその無理な多文化主義の押しつけを推進していた。 それが今になって、反移民の政党の躍進につながっていると考えれば分かりやすい。

 現在、ヨーロッパで躍進している政党は、みんな反移民を標榜する政党である。 グローバル・メディアが言うところの 「極右」 政党だ。

フランスでは、マリーヌ・ルペンが率いる国民戦線も、しばしば極右政党として紹介される。 マリーヌ・ルペンが極右と言われる理由は、「反多文化主義」「反移民主義」「反ユーロ」 という明確な主張を持ち、イスラムの浸透についても拒否しているからである。

  (画像: 国民戦線率いるマリーヌ・ルペン。今やフランスの政界の台風の目となっている。)

4 ■ 反ユーロ、反多文化主義が拡大していく流れに 2015-11-17 23:41:59  [編集/削除]


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 ・・・ 例によってグローバル・メディアは、これを 「危険なポピュリズム」 と批判的に報道する。 しかし、グローバル・メディアがどんなに マリーヌ・ルペンを罵っても、その勢いを止められないでいる。

これが何を引き起こすのか、どんな鈍い人でも想像できるはずだ。 ユーロ内ではこれから、移民・難民が溢れることによって人種間の憎悪が沸騰し、キリスト教とイスラム教もまたユーロ圏内で激しく対立していくということだ。

追い詰められた移民たちは犯罪に走らざるを得ない状況になって治安も悪化し、大きな暴動が起きていく。 ヘイト・クライムも起きるし、そういったものは報復や、暴動や、テロを生み出す要因にもなっていく。 すでに移民や難民の排除を狙った放火や暴動がユーロ各地で起きている。・・・

 民族憎悪が高まり、ユーロ圏で多文化主義が危機に瀕している。 今後、ユーロ圏はますます不穏な空気に包まれていく。

  (画像: ドイツに押し寄せる難民たちと、追い詰められていくメルケル首相。国民は難民・移民の大量流入を求めていない。)

 2015-10-29
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