イスラム国(ISIS)
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1 manolo 2014-10-18 21:38:04 [画像] [PC]

出典:『エコノミスト』、9/30/2014、「イスラム国を知っておく スンニ派不満分子を取り込み 石油と恐怖で支配地域拡大」、池田明史、pp.46-48

1-1.
 オバマ大統領は9月10日、国民向けのテレビ演説を行い、イラク・シリア北部国境地帯に勢力を拡大する「イスラム国」に対して、本格的な軍事圧力の強化に踏み切る決意を表明した。実際に15日からはこれまでの北部に加えて首都バグダッド南西に展開するイスラム国勢力にも空爆を拡大した。これに呼応する形で、欧米・中東を中心とした約30ヵ国・機関の外相らが15日パリに参集し、脅威を国際社会全体で共有しつつ、その撃滅に向けて連携することを申し合わせている。(p.46)

12 manolo 2015-02-15 23:57:44 [PC]

3-8. 【「人道援助」の看板】
 寄付金は、政府に登録されていない慈善団体を経由して、「人道援助資金」という名目で授受されるケースも多い。金の受け渡し場所は「ワッツアップ」や「キキ」などのスマートフォン向けのメッセージアプリを使って連絡し合う。ワッツアップは、GPS(衛星利用測位システム)によりテロリスト同士が現地情報を伝達し合うことを容易にする。キキの場合は、電話番号を登録せずにアカウントを取得できるというメリットがある。ISISの工作員がサービスを利用していることを知っているのか、テロリストの通信について監視し、米政府に通知する方針を取っているのか、という点について、ワッツアップは本誌の取材に答えていない。一方、キキは本誌に宛てた電子メールで、「ユーザー間の通信内容を監視したり記録したりはしていない」と回答している。(p.43)

3-9.
 ISISのプロパガンダ情報を拡散し、工作員の連絡先を支持者に知らせるためのSNSアカウントは何百もある。そうした経路を通じて連絡がつけば、寄付金が流れ込むまでに時間はかからない。人道援助資金を装うことで、ISISへの資金流入が容易になっていることは間違いない。サウジアラビア当局はこの点を踏まえて、承認手続きを経ていないシリア向けの寄付を全面的に禁じている。(p.43)

3-10.
 昨年5月にブルッキングズ研究所は、シリア向けの援助資金のルートを縮小する必要性を指摘した。同研究所のエリザベス・ディキンソンによれば、クウェートでは孤児と避難民とジハード(聖戦)への支援を訴えて資金集めが行われており、戦争の資金なのか、人道援助なのか、見分けにくくなっている。クウェートでイスラム過激派の資金集めの中心を担うのは、スンニ派の有力者で、SNSとテレビの戦略にたけたアジミ一族だ。なかでもシャフィ・アル・アジミは慈善の目的で集めカネを、ISISとの関連があるアルヌスラ戦線の関係者に渡したことを公に認めている。(p.43)

13 manolo 2015-02-16 00:00:46 [PC]

3-11.
 13年12月のディキンソンのリポートによると、クウェートの有力な銀行家として知られるアジール・アル・ナシュミが、アジミ一族(いちぞく)の右腕となっている。13年8月に(シリアの)ラタキアで市民数百人が虐殺された襲撃を手助けした」資金集めにも、ナシュミを含む少なくとも4人のシリア人宗教関係者が関与しているとみられる。クウェートは、「ひも付きではない」シリア向け援助の最大の寄付者だ。すなわち、特定の大義や目的に使うという約束がないまま、カネを拠出している。(pp.43-44)

3-12.
 国連人道問題調整事務所(OCHA)が管理する資金追跡サービス(FTS)によると、11年にシリアの内戦が始まってから昨年10月22日までの間に、約2億ドルが正式な記録なしでシリアに寄付されている。国際的な定評のない人道支援グループへの寄付が、きちんとした援助活動に届く保証はない。寄付にはあらゆる形があるが、ISISは基本的に現金か武器で受け渡しをすると、英シンクタンク、クイリアム基金のロンドン支局長ハラス・ラフィクは説明する。「大抵はトルコの国境からシリアに持ち込まれる。イラクやサウジアラビアとの国境は警備がはるかに厳重だ」(p.44)

3-13.
 トルコとシリアの国境は、ISISの資金が流入する要所と見なされている。米国土安全保障省は本誌の取材に対し、ISISはハイテクを駆使しているが、グローバルな金融システムとの関わりを避けて、ビットコインなどの仮想通貨を使ってはいないようだと語っている。国土安全保障省の関係者によるとISISのネットワークは犯罪組織を中心としているため、主に現金でやり取りをせざるを得ない。もっとも、物理的に難しい話ではない。100万ドルや200万ドルの現金をアタッシュケースに入れて持ち歩くことは、中東のビジネスマンにとってよくあることだ。(p.44)

14 manolo 2015-02-16 00:02:33 [PC]

3-14. 【住民や遺跡を略奪】
 ISISの行動を見れば、彼らの使命がイスラムの大義より富の構築にあることは明らかだ。昨年6月にイラク北部のモスルを制圧した際は、銀行の12の支店を占拠すると、ラマダン(断食月)で休みだった従業員の家に直行。イラク中央銀行を開けさせたと、ニネベ州のアテル・アル・ヌジャイフィ前知事は語る。ティクリートの銀行の金庫室に保管されていた現金も合わせて、推計で15億ドルを奪ったという証言もある。米財務省によると銀行の略奪はISISの常套手段だ。ISISが占領する町で、銀行からカネを引き出す際は、最大10%の「税金」を取られる。(p.44)

3-15.
 シリア北部の都市ラッカでは美術学校の建物が税関事務所となり、あらゆる物資の出入りをISISが監視していると、現地を逃れてきた住民は語る。「ISISは、ほぼあらゆる物資を運ぶ人に税金をかけている」と、イスラエルの情報機関員はいう。「密輸などの違法行為はイスラム教義に反するが、贅沢な資金源にもなっている」 制圧した地域の住民からも直接、略奪する。「モスルでは女性からネックレスを奪い取り、イヤリングを引き抜いた。家畜や家具、車も奪った」と、ロンドンのシンクタンク、インテグリティのイラク担当アナリスト、サジャド・ジヤドは語る。(p.44)

3-16.
 ISISは純粋な信仰に駆り立てられるというより、存続可能な国家を設立するための資金集めに精を出す。この点は、アルカイダなどほかのイスラム系テロ組織との違いでもある。しかも、近隣と戦争を続けながら、800万人が暮らす「国家」を維持するにはカネが掛かると、コーエン財務次官は言う。「すべての収支を把握するために、(最高財務責任者のような)役職を頂点とする管理組織が複雑に入り組んでいる」(p.44)

3-17.
 歴史の重みも彼らの標的となる。イラクでは重要な遺跡1万2000カ所のうち3分の1以上がISISの支配下にある。遺跡は次々に掘り起こされ、紀元前9000年〜紀元後1000年の遺物が収集家や業者に売られていると、ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校のイラク人考古学者アブドゥラミル・アル・ハムダニは言う。「金目のものは売りとばし、残りは破壊する」(p.44)

15 manolo 2015-02-16 00:04:08 [PC]

3-18.
 遺跡の密売は、今やISISの第2の資金源になっているとみられる。「トルコやイラン、シリアを経由して密輸される。マッチ箱ぐらい小さな銘板もあるから、運ぶのは簡単だ」と、ロンドンを拠点に遺物の保全活動を行うイラク・ヘリテージのエイメン・ジャワド事務局長は言う。ひどいことに一部は欧米のオークション会社に流れていると、ジャワドは嘆く。(pp.44-45)

3-19.
 何しろメソポタミア文明の遺物1つに十数万ドルの値が付くこともある。昨年4月には、紀元前600年前後の新バビロニア時代のものとされるくさび形文字が刻まれた焼成粘土の円筒が60万5000ドルで落札された。この競売を取り仕切ったエドワード・リプレイダッガンは、オークション会社は、「近年の中東の紛争で(遺物が)盗掘されている」ことを考慮して、歴史的な美術品が「染みひとつない」かどうか、より慎重に確認すべきだと考える。くだんの円筒も、1953年までさかのぼって取引を裏付ける売り主と買い主の手紙が確認できなければ売らなかったし、出所が不確かな場合、誠実な収集家は買うべきでないと強調する。(p.45)

3-20. 【人の命も金づるに】
 最も高く売れるのは歴史ある遺物かもしれないが、ISISはえり好みなどしない。小麦や大麦、米、家畜と、手当たり次第に盗んでは売りとばす――そして、人間も。ISISも戦闘員はアルビルを目指してイラク北部を進撃しながら穀物貯蔵サイロや貯蔵穀物を接収し、農地を管理下に置いた。現在ニネベ州で9つ、他の地域で7つものサイロを管理下に置いている。国連によれば、ISISが保有する小麦はイラクの年間生産の40%に相当する。(p.45)

3-21.
 ISISにとっては、人の命も金づるだ。人質の身代金はISISの収入の約20%を占めるとインテグリティのジャドは言う。国連の試算では、ISISは過去1年ほどで3500万〜4500万ドルの身代金を手にしている。金が払われれば人質は、解放、支払われなければ殺す。人質から家族に電話をさせて拷問されていると伝えさせ、金額をつり上げようとする場合もある。(p.45)

16 manolo 2015-02-16 00:13:07 [PC]

3-22.
 ISISに拉致された、アメリカ人ジャーナリストのジェームズ・フォーリーとスティーブン・ソトロフの家族は、身代金支払いは違法だと米当局から警告された。2人は殺された。「彼らはカネのために殺された」とISISの人質解放に尽力しているイギリスのセキュリティーコンサルタントは匿名を条件に語った。「ソトロフは宗教上の理由で殺されたのではない、フォーリーもイギリス人支援活動家アラン・ヘニングも政治上の理由で殺されたのではない。ISISの要求どおりのカネが払われなかったから殺されたんだ」(イギリスの法律でも身代金支払いは禁じられている)。 一方、昨年3月にはスペイン人ジャーナリスト2人、4月にはフランス人ジャーナリスト4人が解放された。フランスは4人の解放のために1400万ドル以上を支払ったとみられ、スペインも身代金を支払ったとされている。(p.45)

3-23. 【石油収入が原動力】
 略奪も身代金も恐喝もISISの着実な資金源だが、「石油密売の収入とは比べものにならない」とヌジャフイフィは言う。実際、制圧したエネルギー資産こそがISISの強みであり強力な軍事機構の原動力だと考えられている。つまり裏を返せば、最大の弱点でもあるわけだ。イラク・エネルギー研究所の最新データによれば、ISISの石油帝国はイギリスとほぼ同じ広さで油井の数はイラク市内だけで約300。最大規模の油田はハムリンとアジルだ(油田数はそれぞれ最低でも41と76)。残りの油井の産出能力は合計で日量8万バレル、イラク全土の日量300万バレルに比べればごくわずかだ。一方、シリアでは全体の生産能力(イラク・エネルギー研究所によれば内戦が激化する前は日量38万5000バレル)の約60%を手中にしている。(p.45)

3-24.
 ISISは稼働中のパイプラインは利用できないらしく、油田を長期間維持する専門知識もない。シリア国内で掌握している油田は生産ピークを過ぎており、イラクの油田以上に高度な採掘技術が必要だ。(pp.45-46)

17 manolo 2015-02-16 00:14:47 [PC]

3-25.
 エネルギー資産は戦車や装甲車の燃料としても使われ、ISISの戦闘活動を支えている。従って石油帝国はISISのアキレス腱でもある。「ISISは少なくとも4万人の戦闘員と何百という戦車および装甲車を抱えている。さらに勢力地域の住民に行き渡るだけの燃料も生産しなければならない」と、イラク・エネルギー研究所のハティーブは言う。「精製油が日量7万〜8万バレルは必要だ」 ISISが生産できるのはイラクとシリアの合計生産能力の20%前後なので、周辺の産油国から援助を受けている可能性があるとハティーブは指摘する。(p.46)

3-26.
 ISISの石油の質は良くないが、それでも調査会社IHSによれば年間約8億ドルの収入が見込める。特に石油不足の地域ではそれ以上の収入になっているかもしれないと、元駐クロアチア大使でクルド自治政府の顧問を務めたピーター・ガルブレイスは言う。「ISISの石油のほとんどは地産池消で、外部から供給がない地域に割高な価格で売ることができる。最高1バレル=200ドルだ。(p.46)

3-27.
 「中世か黙示録を思わせる状況だ。食料と燃料を手に入れるのはカネと銃を手にした人間だけになりそうだ」と、ワシントン中近東政策研究所のイラク専門家マイケル・ナイツは言う。今はうまくやっていても、いずれ油田の維持や油田の維持や石油の採取・精製で難題に直面するだろう。首都バグダッドから北へ200キロ余りのバイジにあり、ISISが掌握を狙う巨大製油所は、イラク軍と米特殊部隊の守りが固い。その他の小規模油田では独自の製油施設と粗末な移動式製油施設に頼らざるを得ず、質の悪い燃料を日量300〜1000バレル生産するのがやっとだ。(p.46)

3-28.
 移動式製油施設は組み立ても解体も簡単なので、正確な数はつかめない。米中央軍は空爆で石油関連施設や輸送手段を破壊するとしているが、空爆開始以来、破壊したのは十数カ所の移動式製油施設のみだ。「生産能力が日量500バレルの移動式製油施設を破壊したところで話にならない」と、イラクのエネルギー専門家が言う。空爆の効果について米中央軍に問い合わせると、米財務省からこんな回答が来た。「空爆は確実にISISの資金調達に打撃を与えているが、現時点では公表するような推定値はない」(p.46)

18 manolo 2015-02-16 00:15:53 [PC]

3-29.
 アメリカが敗北させるまでもなく、ISISの収入は激減するかもしれないとナイツは言う。「ISISは非常に多様な資産を保有しているが、勢力地域の景気は下降している。住民を搾取し続けることには限界がある。言ってみれば、持続可能な経済モデルがない」 大勢の住民を支配し続ければ、いずれは統治能力と戦闘力に大きく響くとハティーブは考えている。「ISIS支配下にある800万人が今の生活に満足しているとは思えない。恐怖心から従っている可能性が高い」(p.46)

3-30.
 ブルッキングズ研究所の分析によれば、「(正規軍と非正規軍との戦いである)非対称戦争では、反体制派が12カ月生き延びれば勝算は大幅に増えるが、3年を境に勢力は衰え、政治的合意が現実味を帯びてくる」。一方、ガルブレイスは悲観的だ。最大の懸念はISISを破るだけの強力な地上部隊がいないことだという。例外は米軍だが、バラク・オバマ米大統領は地上部隊は派遣しないと明言している。「ISISが中東の一大勢力になるとは思えないが敗北するとも思えない」とガルブレイスは言う。「封じ込めは可能だろうが、ISISより強い勢力となると思い付かない」(p.46)

19 manolo 2015-02-16 00:24:21 [PC]

出典:『ニューズウィ−ク日本版』、1/13/2015、「私は「イスラム国」のメンバーだった」、pp.42-43

体験談
反アサドの義勇兵になるつもりが
テロ組織に送り込まれた若者の悲劇

4-1.
 イラク人のシェルコ・オメル(仮名)はかつて、イスラム教スンニ派テロ組織ISISの構成員だった。シリア政府軍と戦うつもりで国を出た若者がなぜその意に反して宗教間抗争に巻き込まれたのか――。以下はオメル自身が語った体験談だ。(p.42)

4-2.
 私は恵まれた家庭に育った。イラクのクルド人自治区で手広く事業を行っている父からは家業を手伝うよう言われていたが、私はシリアに行って市民の殺戮を止めたいと考えた。ISISに加わる気は毛頭なかった。両親は敬虔なイスラム教徒で、私も毎週金曜日の礼拝には出席していた。政治組織とは無縁だったが、友人の中にはイスラム主義クルド人組織「クルド・イスラム・グループ(KIG)」のメンバーもいた。トルコ経由でシリア入りするつてを紹介してくれたのもKIGだ。(p.42)

4-3.
 メディアはシリア内戦をアサド政権への蜂起として伝え、宗派間抗争としての側面は報じなかった。私たちは政府軍と戦う自由シリア軍(FSA)に憧れた。だがいま思えば、FSAはイスラム過激派の巣窟だった。(p.42)

4-4.
 私と友人2人がトルコに向かったのは13年10月のことだ。当時、トルコからシリアに入国した人のほとんどは、国境近くのISISの基地にたどり着いた。私たちもそうだった。同じように入国した人の中には、アラーのために戦って死ねば天国へ行けると信じるイスラム戦士もいた。アルカイダ系のアルヌスラ戦線のような過激派に参加したいと言う人もいた。国に帰るべきか悩んだが、ISISは私たちに非常に親切で、必要なものはすべて与えてくれた。後に私はシリア北部のラッカで彼らの蛮行を目にすることになるが、この時にはそんなことは思いもよらなかった。恐怖心もあった。キャンプには自縛テロの訓練をする部隊に加え、動物を使って首を切る訓練を行う部隊もいた。ISISは斬首について、強姦の罪を犯した政府軍司令官らに対するイスラム的処刑だと主張していた。(pp.42-43)

20 manolo 2015-02-16 00:25:34 [PC]

4-5. 【友人2名は命を落とした】
 だがISISはラッカで、政府軍の司令官かどうかなど関係なく、気に入らない者すべての首をはねた。公開処刑された中には、一般市民が含まれていた。ISISの戦闘員が「イスラム教カリフ」のためにならないとか、神に対する犯罪で有罪とか見なした人々だ。ラッカでISISの恐ろしい犯罪を目の当たりにし、私は大きなショックを受けた。何度も自殺も考えた。逃げ出したいと思ったが、逃げ道はなかった。(p.43)

4-6.
 ようやく脱出のチャンスが訪れたのは、シリアのクルド人地域に派兵されたときだ。クルド人武装組織の攻撃を受け、私はすぐさま降伏した。通信技術者として働かされていたのが幸いし、私は数か月にわたって拘束されたのちに釈放された。戦闘員になった友人2人は命を落とした。ISISの上官たちは流暢なトルコ語を話し、アラビア語を話すことはほとんどなかった。事実、ラッカの司令官たちは、外国人戦闘員のうちトルコ人が最も優秀だと述べていた。(p.43)

4-7.
 最後に友人の1人と電話で話したとき、彼はISISが罪のない人々を殺すのを幾度となく見たと語っていた。逃亡兵が公開処刑されたのを見て、怖くて逃げだせないということも。今は父の事業を手伝っているが、普通の暮らしに戻るのは難しい。シリアであの組織に参加してしまったことに対し、常に罪と恥の意識を感じている。(p.43)


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