リレー小説② (コメント数:12) |
1 T.S 2017-04-11 17:31:49 [PC]
「ただいまー!ママー、きょうもたのしかったよ!」 「うん、今日も一日よく頑張りました。明日終われば休みだね」 家の玄関で会話しているのはごく普通の保育園に通う少女、本橋野乃花。 一見するとどこにでもいそうなごく普通の少女である。 しかし、この子には他の子にはないある"短所"があった。それは…。 「きょうはねー、2かいおトイレでできたよ!」 「ほんと?えらいえらい!」 「でもむかえをまってるあいだにちょっとでちゃった」 そういうとはいていた"下着"を下げてチェックする。 その"下着"は、普通のものより厚手の作りで内側の部分は少し濡れていた。 「あちゃー、ちょっと我慢できなかったかな?明日また頑張ろうね。 それじゃ今日はもうこっちにしようか。はいたら一緒におやつにしようねー」 そういってママが野乃花に手渡したのは、パンツ型の紙おむつだった。 ここまでくればほとんどの方がお分かりだと思うが、野乃花はトイレが大の苦手なのである。 友達も多く、素直で物分かりもいいのだがあまり尿意をコントロールできず、頻繁におもらししてしまう。 野乃花が幼稚園ではいている下着も普通の女児用のショーツではなく、漏れにくい布製のトレーニングパンツだった。 勿論、昼間の時点でこんな調子なので夜はほぼ毎日おねしょするのは言うまでもない。 「ママー、できたよー。やっぱりおむつのほうがいいなぁー」 「うん、ちゃんとはけてるね。でもなるべくおしっこが出る前にいうのよ」 この年齢にもなってまだおむつが完全に取れていないのは本来困りものだが、それには理由がある。 トイレトレーニングの時期に両親が忙しくあまり構ってあげられなかったのと、その時期は病気がちでとてもそれ所ではなかった事だ。 病気とは言っても幸い命に別条はなく現在は完全に克服し、排泄を除いては全く問題なく普通の子と変わらない生活を送れている。 そのため親もつい甘やかしてしまうところがあり、本人も親も周囲も誰一人その事は全く気にしていないのである。 |
2 冴子 2017-04-16 12:17:04 [PC]
ママは、カーペットの上に直接、野乃花とくっつくように並んで座って、いっしょにおやつを食べる。 今日のおやつは、ハードビスケットと温めた牛乳、そして煮干!。 野乃花は、歯ごたえのあるこれが意外と好きだった。 夢中で、ぽりぽりむしゃむしゃと食べ、ごくごくと飲む野乃花。 (いっぱい食べて、いっぱい飲んで、いっぱい大きくなってね!) ママは、そんな野乃花をうれしそうに眺めながら思うのだった。 「ふぅー、おいしかった!。」 「よく食べたねぇー、えらいえらい。」 ほめられてにこにこしている野乃花に、ママが聞く。 「野乃花ちゃん、おしっこは?。」 「するー。」 「じゃあ、おしっこしようねぇー。」 ママはそう言って、部屋の隅においてあった小さなスツールを持って来て、座面を持ち上げる。 するとそれは小さな洋式のオマルになった。 その間に、野乃花は自分で足元までおむつを下ろして待っていた。 「はい、野乃花ちゃん、おしっこしようねー。」 ママはそう言って、野乃花をオマルに座らせる。 「はい、ちー、ちー、」 「ちー、ちー!。」 野乃花が舌っ足らずな声でママの言葉に合わせる。 しばらくして、ちょろちょろとおしっこが出て来た。 「よーし、野乃花ちゃん、ちゃんとおしっこ出来てえらかったねぇー。」 「うんっ!。」 得意げに答える野乃花に笑顔を向けながら、 (お夕飯くらいまではまだ大丈夫ね。) と、野乃花の足元のちょっぴり濡れて黄色くなったおむつを見ながらママは思った。 『おトイレでおしっこが出来る』とはいえ、ちょっと夢中になると、まだまだ大部分はもらしてしまう野乃花なのだった。 |
3 カンパニー 2017-04-17 23:43:58 [PC]
「いっけなーい、にんじん忘れちゃった。」 夕飯のおかずの肉じゃがを作っていたママだったが、にんじんを買い忘れたことに気づいた。そこで。 「野乃花ちゃーん。」 「なぁに?」 「商店街の八百屋さんで、にんじん買ってきてくれない?」 「いいよー。」 野乃花に、おつかいを頼むことにしたママ。野乃花も、今までに何度もおつかいには行っているので、ママからのお願いを喜んで受けたのだった。 「はい、バッグ。中のお財布に、お金が入ってるからね。」 「うん、わかったー。いってきまーす!」 「いってらっしゃい。気を付けてね。」 お気に入りの肩掛けカバンを持って、野乃花は駆け出して行った。 商店街までは歩いて3分ほど。八百屋は、商店街の入り口からすぐのところにあった。 「こんにちはー!」 「はいはい。あら、ののちゃん。おつかい?」 「うん。にんじんください。」 「はいよ、にんじんね。150円ね。」 本当は税別150円なのだが、野乃花がお金を出しやすいように、消費税は負けてくれたのだ。 「えっと、100えんと、50えんっと。はい!」 「毎度どうも。そうだ、これ持って行きな。」 八百屋のおばちゃんは、バナナを一房袋に入れてくれた。 「ありがとう!ののか、バナナだいすきだよ!」 「そりゃよかった。また来てね。」 「うん。バイバーイ。」 商店街をニコニコで後にした、野乃花だった。 |
4 T.S 2017-04-18 17:16:34 [PC]
その後野乃花は道に迷ったり寄り道する事もなく、家に到着した。 「ただいまー!ちゃんとかえたよ!」 「おかえり。うん、ちゃんと買えてる。おりこうさんだね」 「それとねー、やおやのひとがおみやげくれた」 「あら、まーたこんなにもらっちゃって…今度またお礼しないとね」 そんな事を話している中、野乃花の身体が少し震えた。 「…野乃花ちゃん?もしかして今おしっこしたでしょ?」 「うん。でちゃった」 「あらら。全部出た?それともまだ残ってる?」 「…ぜんぶでた」 家についてからの安堵と達成感で気が緩んでしまったのか、おもらししてしまった。 おやつ中の他、おつかいに行っている間にも何度もちびったためおむつはずっしりと重くなっていた。 「もうすぐパパが帰ってくるからその前におむつ替えよっか。 準備するまでまだ時間あるし濡れたままパパを出迎えるのはいやでしょ?」 「はーい」 「それじゃ向こうのお部屋に行こうねー」 こうして野乃花は、おむつを替えるためにママと子供部屋に向かっていった。 ここで本橋家と野乃花の両親について紹介しておこう。 本橋家は夫婦共働きの家庭であり、そのため娘の野乃花は保育園に通っている。 送迎は基本的にママが仕事の行き帰りに行う事が多いようだ。 ママの本橋香織(もとはし かおり)は商店街にある服飾店の従業員であり、 娘が生まれる前から勤めている勤続7年目のベテランである。 そのため商店街でも一躍有名人であり、近隣からも人気があり親しまれている。 パパの本橋昌之(もとはし まさゆき)は、証券会社に務めている会社員である。 多忙故に仕事で帰りが遅い事も多いが、休日など家にいる時は家族サービスを欠かさない。 娘からも愛されており、娘を風呂に入れたり遊び相手をするのも家にいる時は彼の役目のようだ。 夫婦2人とも家庭を何よりも大事にしており、家族をないがしろにする事もなく絵に描いたような円満な家庭である。 |
5 冴子 2017-04-30 14:48:31 [PC]
「あー、いっぱい出ちゃってたねぇー。」 「うんっ!。」 ママの言葉に、野乃花は元気良く答える。 ママがぐっしょりと濡れたパンツ型紙おむつのサイドを破って外すと、野乃花はカーペットの上にコロンと横になり、赤ちゃんのおむつ替えのような格好をした。 それを見て、ママは『あれっ?』という顔をする。 「野乃花ちゃん、まだおねむの時のおむつじゃないよ?。」 「あ・・・、うん。えっとぉ、あのね、おまた、きれいにしやすいかなぁ、って。」 野乃花はちょっぴり決まり悪そうに言う。 ママは、くすっと笑って、野乃花に聞いてみる。 「野乃花ちゃん、『赤ちゃんおむつ』当てる?。」 「うんっ!。」 野乃花のうれしそうな声。 ママは、ちょっぴり苦笑しながら、パンツ型のおむつをやめて、夜やお出かけの時に当てるテープ型の紙おむつを、野乃花に『当てて』あげた。 「もお。いつまでも赤ちゃんなんだからぁ、野乃花ったら。」 「えへへー。」 うれしそうに、甘えるように、はにかむ野乃花。 おむつを当て終わったママは、野乃花に言う。 「じゃあ、お洋服も赤ちゃんのお洋服着ちゃおうねぇー。」 「うんっ!。」 満面の笑顔で、野乃花はおまたにおむつ替え用のホックのついたベビーワンピースを着せてもらった。 小さい時の病気のせいでまだ体の小さい野乃花は、ただでさえ下の年齢に見られるけれど、そういう格好をしていると本当に2歳児か3歳児くらいにしか見えなかった。 (小さい頃、十分に甘えさせて上げられなかったしねぇー、仕方ないよね?。) ママはそう思いながら台所に戻り、赤ん坊のように甘えてくる野乃花の相手をしながら、お夕飯の支度をした。 そうして、お夕飯が良い匂いを立て始めた頃。 「ただいまー。」 パパが帰って来た!。 「お帰りなさーい!。」 野乃花は玄関に飛んで行って、パパに抱き着く。 「おー、野乃花ぁ。今日もかわいいねぇ。何歳になったんだっけ?。」 「みゅっちゅーっ!。(6つ)」 野乃花は元気良く答える。 「みっちゅ(3つ)かぁ。じゃあまだおむつ取れなくても仕方ないなぁ。」 パパはメロメロの笑顔でそう言うと、野乃花を抱き上げて、おむつのお尻をポンポンと優しく叩きながら、野乃花に頬ずりした。 |
6 T.S 2017-06-17 22:39:44 [PC]
「ごはんできたわよー」 ママがそういうと、2人も食卓についた。 「いただきまーす!…あーんして」 「もう、しょうがないわね…はい、あーん」 野乃花は完全にママに食べさせてもらっている。 その光景はもはや園児とは思えないが、お互いニコニコした表情で嬉しそうな様子だった。 そして食べている最中にもおしっこしてしまったが、気にしなかった。 「ところで、話があるんだけど…」 食事がほとんど終わったところで、パパがそう言った。 どうやら、週末の予定を立てるために家族会議を開く様子である。 「何?」 「明日は金曜だけどちょっと帰り遅くなりそうなんだよね…。 その代わり土日休めるからみんなでどこか行かないか?最近どこにも行けてないし」 「いいね。その日はちょうどこっちも休みなのよ。野乃花ちゃんは行きたいところある?」 「ゆうえんち!」 「それならちょっと遠いけどいい場所があるんだ。 近くに宿もあるからそこに泊まるってのはどう?今からでも予約取れそうだし」 「ぜったいいきたーい!」 「じゃ決定!旅行の準備よろしくね♪」 「OK。早速準備しとくよ。ところでお風呂沸いてる?」 「もう用意できてるわよー」 「じゃあこれからと野乃花と入ってくるから」 「やったー!パパとおふろー♪」 こうして、野乃花とパパは週末を楽しみにしながらお風呂に向かった。 |
7 冴子 2017-07-02 12:12:21 [PC]
「はーい、じゃあおむつ外そうねぇー。」 パパは脱衣所で野乃花をバスマットの上に寝かせ、そう言いながら野乃花のおまたのホックを開けた。 中にはビッグサイズのテープ型の紙おむつ。 (野乃花ももうビッグサイズかぁー、大きくなったなぁー。) ビッグサイズが『おむつはずれが遅い子のおむつ』である事は、知っているけれど。 野乃花が生まれてもう6年経っている事は分かっているけれど。 野乃花が大きくなった事は純粋にうれしいけれど。 野乃花が小さな頃十分構って上げられなかった分の愛情を注いであげられるまで、もう少しの間『3歳児』のままでいて欲しいと思ってしまうパパだった。 「あー、いっぱいしてえらかったねぇー。」 だいぶ濡れていたおむつを外してパパはそう言い、野乃花を起こして、ベビーワンピースと下着を脱がせた。 手早く自分も服を脱ぎ、野乃花と一緒にお風呂に入る。 シャワーでざっと野乃花を洗ってあげながら、広いお風呂にしておいてよかったなぁ、と思う。 暖かくくすぐったいシャワーの気持ち良さに、野乃花はちょっぴりおもらしをしてしまうが、パパは気付かない。 そしてパパは、野乃花と楽しくおしゃべりしながら、野乃花を優しくていねいに洗ってあげる。 おむつかぶれなどにも良く注意しながら。 野乃花を抱いて、一緒に湯船で温まる。 腕の中に野乃花の小さな体を抱いているだけで、証券会社の殺伐とした仕事ですさんだ心がやわらかくほどけていくのを感じるパパだった。 野乃花もパパに抱かれながらほっとくつろいでいた、 パパはママみたいにおっぱいもなくて、ごつごつしているけど、大事に大事に抱いてくれるその手から、ひたすら野乃花を好きな気持ちが伝わって来る。 どんな恐い事からも守ってもらえる安心感。 全身の力を抜いて、パパに体を預ける野乃花だった。 お風呂から上がると、もう野乃花は眠そうにしていた。 「野乃花、もうおねむかな?。」 「・・・うん。」 「じゃあ、もうパジャマ着ちゃおうねぇー。」 パパはそう言って、野乃花に夜用のおむつを当てて、ツナギのウサギさんパジャマを着せてあげた。 半分眠ってくったりとした野乃花をお部屋に運んで寝かせ、添い寝して頭をなでてあげると、野乃花はすぐに可愛い寝息を立て始める。 パパは、その寝顔を優しく笑って眺め、部屋を出た。 |
8 T.S 2017-09-03 17:54:43 [PC]
翌朝。 「野乃花ー、起きなさーい。早くしないとパパ行っちゃうよー」 野乃花は完全に寝ていたが。この一言で目を覚ました。 「ふわぁ…おはよー。まだパパいってない?」 「大丈夫。今ご飯中だから急いで着替えればまだ間に合うよ」 「はーい」 そういうと、野乃花はパジャマと夜中おねしょしたおむつを脱がせてもらい、 着替えはママが勤めているお店で買ってもらったピンクのワンピースと、 そしておむつ…ではなく、白地にバックプリントの布のトレーニングパンツ。 トレーニングパンツはおむつと違って吸収力が低く、おもらしすると濡れた感覚が残る。 なのでトレーニングパンツはあまり好きではない野乃花だった。 「金曜日だから今日保育園行けば明日から休みだよ。頑張ろうね」 「おー!」 「それじゃパパのお見送りに行こう」 野乃花は手伝ってもらいながら着替えを終え、玄関に向かう。 ちょうどパパも食べ終わって、これから家を出るところだった。 お見送りに気が付いたパパは、玄関で待っていた。 「さて、準備できたし…行ってきまーす!」 「いってらっしゃーい!がんばってねー!」 こうしてパパは家を出て、会社に向かっていった。 このおかげでパパは会社でも安心して仕事に打ち込めるのは言うまでもない。 「私達もご飯にしようか。早く食べないと保育園に間に合わないよ」 「はーい」 このまま2人は朝ご飯を食べるために食卓に向かうのであった。 |
9 冴子 2017-10-08 10:59:41 [PC]
パパのお見送りを終えた野乃花とママは、朝ご飯を食べる。 ママとの楽しい食事。野乃花はお腹いっぱい食べ、ママはそれをうれしそうに見る。 と。 じわぁー・・・ (あれ・・・?、出ちゃった!。) 野乃花は、おまたに張り付く濡れたパンツの感触にもじもじとお尻を動かした。 そうして、朝ご飯が終わり、手早く食器を洗いながら、ママが野乃花に聞く。 「野乃花ちゃん、おしっこは?。」 「えっとぉ、・・・いっぱい!。」 「そっか。じゃあはき替えようね。」 ママは、食器を洗い終えると、野乃花のぐっしょり濡れたトレーニングパンツをはき替えさせた。 (今日も、お食事中にもらしちゃったか・・・) ママはちょっぴり残念に思いながらも、それを顔に出さず、野乃花に言う。 「じゃ、保育園に行こっか。」 「うん!。」 元気に答える野乃花でした。 保育園は、商店街を抜けた先。 2人並んで手をつないで商店街を歩いて行く。 すっかり丈夫になって、もう自分の足で保育園まで歩いて行けるようになった野乃花。 ママは、そんな野乃花をまぶしそうに見るのでした。 「じゃあお願いしますね。」 「はい、お預かりします。」 そんな会話をして、ママは野乃花を保育園に預けて帰る。 「じゃあ、野乃花ちゃん、みんなの所にいこっか?。」 「うん!。」 野乃花は、うれしそうに言って、保母さんの後について行く。 「みんな、おはよぉー。」 「「「おはよおっ!」」」 野乃花がいつもの部屋に入ると、わっと中の子達が寄って来る。 「わーい、野乃花おねえちゃんだぁ!」 「野乃花たぁーん」 「ののねえちゃーん」 ここは4歳児クラス。 野乃花は、幼い頃の病気で体が小さい上に、おもらしもまだ直っていない。 頭は歳相応以上に良いものの、本来の6歳児クラスに入れると、体力的にはどうしても、みんなについて行けない事が多い。 そこで、野乃花がみじめな思いをしたり劣等感を抱かないようにと、4歳児クラスに入れているのだった。野乃花やみんなには、『野乃花ちゃんはやさしくて面倒見が良いから小さい子の面倒を見るのを手伝ってもらってる。』という事にして。 それにここなら、まだおむつが取れていない子や、しょっちゅうおもらしをする子も多いから、おもらししても気にしなくて済むから。 |
10 T.S 2017-12-03 17:39:31 [PC]
野乃花が4歳児クラスルームに入って程なくして、一人の若い女性が入ってきた。 それと同時に賑やかだった子供達も一瞬でそれぞれ行動を止め彼女の方を見た。 「皆さん、おはようございます!」 「「「おはよーございまーす!!!」」」 そういって朝のご挨拶をしたのは、このクラスの担任である森仁美(もり ひとみ)だった。 彼女は2年前に保育士になったばかりの現在24歳。 野乃花が入園した年にこの保育園に新人として赴任した若手保育士である。 若手ながら子供達に優しく接し、とても器用で歌やピアノ、読み聞かせに折り紙と 非常に多彩な特技を持つので児童からも慕われているようだ。 勿論他の先生や園長からの信頼も厚く、将来を期待されている。 「それじゃみんなまず何して遊びたいかなー?」 「お歌!」 「積み木!」 「外で鬼ごっこ!」 子供達が一斉にやりたい事を口に出す。 「それじゃ順番にやろっか。 先に中でできる遊びをしてそれからお外でいいかな?」 「はーい!!」 こうしてみんなで楽しく遊んで過ごしていた中、一人の女の子が仁美のエプロンの裾を引っ張って声をかけた。 「ひとみせんせー、おトイレ!」 「よく言えたね。えらいえらい。それじゃおトイレ行こっか」 こうして、その子は問題なくトイレに行く事ができた。 その様子を見ていた野乃花は自分もトイレに行きたい事に気が付くが…。 「せんせい、おしっこ」 「もれそう!」 「はーい、それじゃちょっと待っててね…」 色んな子が一斉にトイレ行きたいと声をかけたため、野乃花はなかなか声をかけられなかった。 同学年扱いとはいえ、やはり自分は年上という自覚はあるのでためらってしまうのだった。 そうしている間に朝家を出る前に続きおもらししてしまった。 厚手のトレーニングパンツなので服や床を汚す事はなかったが、パンツには濡れた感覚が残る。 「みんな間に合ったようでよかった…野乃花ちゃん、どうしたの?」 「おしっこでちゃった…ひとみせんせい、ごめんなさい」 「ごめんね、先生がもっと早く気づいてあげられれば良かったのに… それじゃ、お着替えしよっか。先生についておいで」 「うん!」 そういって、野乃花は先生と奥の着替え部屋に行った。 |
11 冴子 2018-01-14 09:57:34 [PC]
着替え部屋に入り、ドアを閉めた途端、野乃花はぎゅっと仁美先生に抱きついた。 先生は、そんな野乃花にやさしく聞く。 「『今日も』当てちゃう?。」 「うん。」 ちょっぴり恥ずかしそうに、でも甘えるように答える野乃花。 「じゃあ、当てちゃおうね!。」 先生はそう言って、野乃花の濡れたトレーニングパンツを脱がすと、野乃花をおむつ替え台に寝かせ、丁寧におまたを拭いてあげた。 そして先生は、赤ちゃんをあやすように野乃花にテープ型の紙おむつを当ててあげる。 『おねえちゃん』として頑張っている野乃花ちゃん。でも、おもらしをしちゃうと、やっぱり恥ずかしくなって来ているようで。自分より小さい子がきちんとトイレでおしっこ出来た時にもらしちゃえば特に。 その一方で、4歳児クラスの中では『みんなよりおねえちゃん』と言う意識が邪魔をして、甘えにくくて。 だから、トイレの事を考えないで済むように、おもらしをしても気付きにくいように、そしておむつ替えの時にこっそりと甘えさせて上げられるように、吸収力が大きくて濡れてもさらさらのテープ型の紙おむつを当てて上げる事にしていたのだった。 先生は、野乃花におむつをあてたあと、上からトレーニングパンツをはかせる。 「はい、出来たよ。これでトイレの事は心配しなくて良いからね!。」 「うん!、先生。」 そうして、野乃花は元気良くみんなの所に戻って行ったのだった。 |
12 T.S 2018-03-11 19:00:31 [PC]
その後おむつを当てられた野乃花は、みんなと外で鬼ごっこやボール遊びをした。 野乃花は元々幼少の頃の病気の影響で運動は決して得意ではなく、 現在おむつを当てているのもあってあまり動けないがそれでも一生懸命だった。 やがてお昼になり、全員教室に戻りそれぞれの席に着いた。 「それじゃ皆さん、いただきます!」 「「「いただきまーす!!!」」」 過去に病院で食の大事さを教えられている野乃花に好き嫌いはほとんどなく、 病気がちだった頃と違い今では積極的に食べるようになったので残す事も滅多にない。 休みの子がいる時はその分をもらう時もある程だという。 「「「ごちそうさまでした!!!」」」 そしてお昼ご飯も食べ終わり、片付けを進めている中仁美は野乃花に声をかけた。 「野乃花ちゃーん、ちょっといい?」 「せんせい、どうしたの?」 「おしっこまだ大丈夫?あれからおトイレ行ってないし…」 「うーん、わかんない」 「一旦お着替えしよっか。これからお昼寝だし」 この後のお昼寝の前にパジャマに着替えるのも兼ねてまた仁美と一緒に着替え部屋に入った。 仁美は野乃花を部屋の上に寝かせ、今まで着ていた服を脱がせる。 そしておむつの上にはかせていたトレーニングパンツ、そして紙おむつも外す。 そして外遊びやお昼ご飯の間に漏らしたおしっこでおむつはずっしりと重くなっていた。 おむつは勿論、その上にはいていたパンツも少し濡れていたので何度もおもらししてしまったようだ。 「一応聞くけど、まだ出る?」 「わかんない…あっ、ちょっとでそう」 「それじゃ一応してみようか」 そういうと仁美は野乃花を部屋のすぐ側にあるトイレに連れて行った。 |
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