おむつと妹 (コメント数:3) |
1 冴子 2021-08-22 17:31:06 [PC]
「あ、いけない!。」 おしっこがしたいのに気づいた時には遅かった。 じょわわぁー 朝からのおもらしでぐっちょりと濡れていたあたしの『おむつパンツ』から、もらしたおしっこがあふれ、ぱちゃぱちゃと床にこぼれていった。 「あー!、せんせー、友花利(ゆかり)ちゃんがまたおもらししちゃったぁー!。」 その声にすぐに先生が飛んで来て、あたしを叱る。 「ああ、もお!、またおむつあふれさせてっ!、どうしておもらししちゃったらすぐに言わないのっ!?。」 「だあってぇー・・・」 この保育園では、あたしみたいにトイレトレーニング中の子は、おもらしの回数に応じて、年中さんの制服、年小さんの制服、赤ちゃんの制服、と着替えさせられてしまう。 恥ずかしい赤ちゃんの制服を着せられたくないあたしは、おもらししても言えないのだった。 べそをかくあたしの『おむつパンツ』を乱暴に脱がしながら、先生が言う。 「まったく!、おもらししたのも言えないなんて、友花利ちゃんは、まだ赤ちゃんなんだねっ!。」 「ふえぇー、あたし、赤ちゃんじゃないもん・・・。」 「おもらししたのも言えないでお部屋汚す子は赤ちゃんだよっ!。ほら、もう今日は『赤ちゃんおむつ』にしようねっ!。」 先生はそう言って、あたしの手をつかんで教室の隅のおむつ替えコーナーに乱暴に引っ張って行く。 (赤ちゃんおむつを当てられたら、またママに・・・) 「やぁーん、『赤ちゃんおむつ』はいやぁ~。」 「おもらしでお部屋汚した子は『赤ちゃんおむつ』なのっ。何度言ったら分かるのっ!?。」 先生はそう言って、おむつ替え台にあたしを押し倒すように寝せて、あたしに大きな『赤ちゃんおむつ』を当てた。 「さあ友花利ちゃん、『赤ちゃん服』も着ようねっ!。」 先生はそう言うと、今度はあたしの年長さんの制服を脱がしてしまい、あたしに『赤ちゃん服』=この保育園の赤ちゃん用の制服の、腰にスカート風の飾りがついたロンパース、を頭からかぶせて着せ、おまたの鍵付きのホックをパチンパチンと閉めた。 あたしみたいにおっきい子用のは、『おいた』して勝手におむつを外せないように、鍵がつけられている。 「おもらししたの言えなくてお部屋汚したから、罰としてお家に帰るまでおむつ替えなしねっ!。」 「いやぁーん・・・」 |
2 冴子 2021-08-22 17:31:50 [PC]
ぐすんぐすんとぐずりながらお友達の所に戻ると、1コ下の紗耶香(さやか)ちゃんがあたしに言う。 「友花利ちゃんも、まだおむつ取れてないんだから、最初から『赤ちゃんおむつ』当ててもらってればいいのにぃー。」 「あたし、もうおむつ取れてるもん!。沙耶香ちゃんとは違うもん!。」 あたしと同じ制服を着て、そのすそから大きな『赤ちゃんおむつ』をのぞかせている紗耶香ちゃんに、あたしは言う。 「でも、毎日おむつにおもらししてるよね?。」 「おむつじゃなくて、『おむつパンツ』だもんっ!。」 「でも、おトイレでおしっこするよりおもらしする方が多いよね?」 「う・・・」 あたしはそうつぶやくように言ってうつむいた。 「まあっ!、またそんな恰好をしてっ!。」 保育園のバスから降りたあたしの『赤ちゃん服』を着た格好を見て、ママが言った。 「またおむつあふれさせたのねっ!。ホントいつまでたっても、赤ちゃんなんだからっ。」 あたしはうつむいて口の中で、 「赤ちゃんじゃないもん・・・」とつぶやくだけだった。 あれから替えてもらえず、ぐっちょりと濡れたおむつの気持ち悪さを我慢しながら。 |
3 冴子 2021-08-22 17:33:18 [PC]
「あー、友花利ちゃんまた赤ちゃんの格好してるぅー!。」 お家に帰ると、2コ下の妹の理香子(りかこ)が言って、あたしの事をバカにしたような目で見る。 「ほんと、いつまでたっても友花利は赤ちゃんで困るわぁ。理香子『おねえちゃん』は、もうちゃんとおむつ取れてるのにねぇー。」 ママはそう言って、あたしの事を軽蔑したまなざしで見た。 「しかも、おもらししたのも言えないなんて!。赤ちゃんと変わらないわねっ!。」 うつむくあたし。 「で、友花利ちゃん、おむつもう濡れてるんじゃないの?。」 気持ち悪そうにおまたをもじもじと動かすあたしを見て、理香子がくすっと笑って言った。 「う・・・」 くやしさにうつむいて黙るあたしに理香子が言う。 「あらあら、ほんとにおもらししたのも言えないのねぇー。困った子。じゃあ『おねえちゃん』がおむつ替えてあげようねぇー。」 「理香子ちゃん、ありがとうね。ほら!友花利っ、『おねえちゃん』におむつ替えてもらいなさいっ!。」 「ふ、ふえぇぇん・・・」 「あらあら、よちよち。」 理香子はバカにしたようにあたしをあやしながらあたしをおむつ替えベッドに連れて行き、楽しそうにあたしのおむつを替えた。 「このままだと理香子ちゃんの方が先に1年生になりそうねぇ。」 おむつを替えられるあたしを見下ろしながら、ママが言う。 「せっかく、1年待って上げたのに、まだおむつも取れないようだし。」 そう、あたしは本当ならもう1年生のはずだった。 でも、おもらしが直らない子は、特例で1年だけおむつが取れるまで保育園か幼稚園でトイレトレーニングが出来る。 でも、それでもおもらしが直らないと。 「友花利ちゃんは来年から『赤ちゃん学校』ね。『赤ちゃんの服』を着て。」 おむつが取れない子だけを集めたクラスに入れられる。 大きなおむつを当てられ、今日保育園で着せられた赤ちゃんのような制服を着せられて。 その姿からみんなに『赤ちゃん学校』と呼ばれるクラスに。 あたしは、自分のそんな姿を想像して、涙を流すのだった。 ちゃんちゃん! |
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