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児童健全育成法 (コメント数:3)

1 冴子 2018-10-14 18:37:57 [PC]

『行動管理処分』の少女

202Y年。
駅前に建てられた喫煙所の高い煙突から、もうもうと煙が空に撒き散らされている。
その周りには、らせん状の列を作った落ち着かなげな男達がたむろしている。
休日だというのに明かりの消えた店の目立つビル街。
ちらほらと歩いている女子中高生の制服も、杓子定規にきっちりとしていて、かつての華やかさはなく、その表情もどこか不安げだ。
そんな街のあちこちで、母親と思しき女性と歩くやけにスタイルの良い幼児(?)の姿が目立つ。
可愛い、でもちょっと地味な幼児服を着せられ、大きなおむつでおまたをふくらませた子供達が。
女子中高生達のチラッチラッと見てはすぐにそらす視線を浴びながら・・・・・

「ママぁ、おしっこ・・・出ちゃった。」
あたしがそう言うと、ママは、ちょっとこわばった顔であたしの方を見た。
でも、すぐに表情をやさしく和らげて、
「そう、じゃあおむつ替えようね。」
と言って、あたしの手を取ると、近くの誰でもトイレへと向かった。

202X年。
『児童健全育成法』という名の法律が施行された。
本来は、児童(18歳未満)が性犯罪等に巻き込まれるのを防ぐための法律だったが、やがてそれは『児童から犯罪に飛び込んで行くのでは、犯罪から守れない』という名目の元、児童の行動を制限する法律へと変質していった。
そして、『児童にふさわしくない行い』をした児童に対し『自己管理が出来ない児童の保護』という名目で、懲罰的な意味も込めてその行動を強制的に制限する罰を科す事になったのだった。

2 冴子 2018-10-14 18:42:26 [PC]

ベッドに寝せられたあたしの下腹部のホックをママが専用の鍵でパチンパチンと開けていく。
『児童保護衣』という名の拘束衣。
『児童にふさわしくない淫らな行動をした児童』に着せられる頑丈な布で出来た、自分では脱ぐ事が出来ない、ハイネックで半そで3分丈のレオタードのような服。着せる時は、胸元と下腹部、両腿の鍵の付いたファスナーを開け、頭からかぶらせるようにして着せる。
そして、それを脱がすための鍵を与えられるのは、その児童の保護者と担任教師、そして『補導所』の係官だけだった。
当然、こんなものを着せられたらトイレに行く事も出来ないから、おむつを当てられてしまう。濡れると気持ちの悪い布おむつを!。
保護者の持っている鍵をこっそり渡してもらえば、自分で脱ぎ着出来るだろうけど、それをやった場合には、『保護者にも管理能力なし』とされて、鍵は取り上げられてしまう。
当然、おむつを替えてもらえるのも学校か『補導所』だけになってしまうから、1日3回くらいのおむつ替えで持つほどの分厚いおむつを当てられ、長い時間濡れたおむつを我慢しなければならなくなる。
それどころか、親の職業や素行に問題があると判定されれば、刑務所のような『児童矯正保護施設』に収容されてしまう!、のだった。

下腹部の布が重なった部分が開けられ、おむつカバーが現れる。
ゴム引きの丈夫なおむつカバー。
それを開けると、ぐっしょりと濡れた布おむつ。
「『ああ、いっぱいしてえらかったねぇー』。じゃあ、お尻を持ち上げてねぇ。」
ママのやさしい声。
あたしは、両足ごとお尻を持ち上げて両腕で抱える。
赤ちゃんみたいなおむつ替えスタイル。
赤ちゃんみたいな声かけとこのおむつ替えスタイルも規則で決められている。
誰でもトイレには監視カメラとマイクがあって、AIの監視システムが常時監視してるから、規則を破ったら、すぐにバレて懲罰を受ける事になる。より重い処分へとランクアップされ、最悪、『児童矯正保護施設』へ収容されてしまう。

3 冴子 2018-10-14 18:43:27 [PC]

ママが、おまたをきれいに拭いて、おむつリュックから出した替えのおむつを、あたしのお尻の下に敷く。
「はい、下ろして良いよぉー。」
あたしは、お尻を下ろして、大きく足を開く。
気持ちの良い乾いた布おむつの感触が、あたしのおまたを包んでいく。
開いた足を押し広げるその感触が、たまらない恥ずかしさをかきたてる。
おむつが当てられ、『児童保護衣』のファスナーが閉められ、パチンパチンと鍵がかけられていく。
悔しさと絶望の音。
ママのやさしさだけが救いだった。

「はい、出来たわよ。」
ママのやさしい声。
あたしは、ベッドから起きて、大きな鏡に映る自分の姿を見る。これも規則。
地味な色合いの、でも幼児服を思わせる可愛いデザインの服。
『自分がまだ児童(18歳未満)である事を自覚させる』ためという名目で着せられる『問題児童標識服』。
それを着て、おむつでおまたをふくらませ、おむつリュックを背負った自分の姿。
恥ずかしさと悔しさで、あたしの目に涙がにじむ。
そんなあたしの背をやさしく押すママと一緒に、あたしはトイレの外に出た。

なぜ、あたしが処分を受けたかと言えば、スマホでSNSをやっていて、うっかり出会い系サイトへのリンクを押してしまって、ちっさくて見にくい『18歳チェックボタン』をうっかり押してしまったから。
それを有害サイト監視システムにチェックされ、補導された。
そして、補導員に、うっかりしていただけだと弁解したら、『反省が見られない』と判断され、『無期行動管理処分』=成人(18歳)するまでの『児童保護衣』着用処分、を下されたのだった。
あと2年、こんな生活が続くと思うと泣きたくなる。
うつむいて涙を流すそんなあたしの背中を、ママがやさしくポンポンとたたいて慰めてくれた。


ちゃんちゃん!
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