材大なれば用を為し難し

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これらの諸研究は (コメント数:1)

1 Ryou 2014-06-21 19:20:08 [URL]

 これらの諸研究は、いずれも実地の上に立脚したもので、その立証する事実は、到底これを否定することの出来ない性質のものである。
 ここにおいてか余輩は、歴史家としての立場から、これらの事実の由って起った経過を研究し、これに依って国民思想の根柢を固むるの資料を江湖に提供することを以て、目下における必要なる事業と思惟し、これを以て史家当然の責務の一つたることを自認するものである。余輩が微力を顧みず、本誌を発刊するに至った理由の一つの実にここにあることは、発刊趣意書によって、既に読者諸賢の諒解を得た事と信ずる。
 我ら国民の大多数は、その家系について確かな伝えを有しておらぬ。その源平藤橘を自称する系図の如きも、史家の研究を経てその確実を証明しえるものは、極めて寥々の数であると謂ってよい。しかしながら我らは、多数の国民は我が記紀の古伝説の教うるところにしたがって、我が皇室の御先祖とともに、高天原なる祖国からこの島国に渡来したものの後裔、もしくはその皇室から分派し出でたものの後裔だと、自負しているものである。「我も亦高皇産霊の裔なれば、其の中程はとにもかくにも」の歌は、遺憾なく我ら国民の祖先に関する信念を語ったものである。そして我らは、諸賢と共に本誌によって、その「とにもかくにも」の「中程」の経歴を、調査してみたいと思う。
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