蘇える金狼(1980年)A
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1 @kira 2013-02-26 21:41:36 [携帯]

の画像を貼りましょう。
92 @kira 2013-02-27 19:07:29 [画像] [携帯]

シーン138
 
投げ捨てた京子の死体を眺めながら、涙を流す朝倉。

93 @kira 2013-02-27 19:16:01 [携帯]

『蘇える金狼』の男優たち
 
椎谷建治
 
1947年3月16日 - 1997年3月27日
北海道出身。
 
1970年代から90年代にかけての刑事ドラマや時代劇において、悪役としての出演作が多数ある。
70年代は日活ロマンポルノ映画でも活躍していた。
『椎谷健二』とクレジットされている作品もある。
1997年3月27日、耳下腺リンパ腺癌にて死去。

94 @kira 2013-02-27 19:17:02 [携帯]

『蘇える金狼』の男優たち
 
江角英明
 
1935年10月5日 - 2004年8月22日
島根県出身の俳優、声優、ナレーター。
九プロダクション所属。
身長174センチ。
1981年〜82年頃は『江角英』名義で活動していた。
 
多摩美術大学卒。
1960年代から約20年以上にわたり日活のスクリーンで活躍。
特にロマンポルノでは宮下順子とのコンビで独自の存在感を表した。
またテレビドラマでも名悪役として多数の出演作を残した。
 
2004年8月22日、胃癌のため東京都港区の病院で逝去。
 
2006年に公開された青山真治監督・浅野忠信主演の映画『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』のエンドロールに『江角英明とネロに捧ぐ』との内容のメッセージが記された。

95 @kira 2013-02-27 19:21:07 [画像] [携帯]

ロケ地探偵団
 
朝倉と京子が訪れる樹海>>86
 
猿島(正式名称は『えんとう』だが、広く一般的に『さるしま』と呼ばれる)
 
映画では、森の中の道と廃墟で撮影が行われた。
『野獣死すべし』のラストも、猿島で撮影された。
 
神奈川県横須賀市、東京湾に浮かぶ無人島。
湾内唯一の自然島である。
地勢
面積 約0.055km2
周囲 約1.6km
標高 最高39.3m
横須賀市平成町より北東へ約1.15km、また三笠公園(戦艦三笠保存地)東方約1.75km 沖合に浮かぶ
 
概要
京急本線横須賀中央駅から徒歩と船で約30分という立地ながら、海水浴、バーベキュー、釣り、散策などのレジャーに適する無人の自然島。
島内からは縄文時代の土器や弥生時代の土器・人骨が出土し、また日蓮上人にまつわる伝説が残るなど、古くから人々に親しまれた島である。
幕末から第二次世界大戦前にかけては、東京湾の首都防衛拠点となる。
幕末には江戸幕府の台場が築造され、明治時代に入ると陸軍省・海軍省の所管となり、東京湾要塞の猿島砲台が築造された。
実際に本施設が実戦に用いられたことはないが、島内の岩壁を掘って煉瓦で覆われた要塞跡は現在も残り、日本では数少ないフランドル積みが見られる。
第二次世界大戦後はまでの間は連合国の1国であるアメリカ軍に接収される。
その間にもに渡船の運航が開始、には海水浴場が開かれる。
その後に海水浴場は閉鎖、航路も廃止され立ち入り禁止とされる。
横須賀市が大蔵省から管理委託を受けて散策路等を整備し、航路も再開、翌には海水浴場も再開された。
横須賀市が国から猿島の無償譲与を受けた。

96 @kira 2013-02-27 19:29:15 [画像] [携帯]

『蘇える金狼のテーマ』
 
歌 前野曜子 作詞 浅野裕子 作曲 ケーシー・ランキン
 
古びたジャズが夜明けを待つ店で
馴じみの顔に鳴りひびく
 
理由などいらない 傷跡かくす人
抱いてむさぼりつきなよ アタシの体
 
OH-OH-OH-OH-OH CHANGES IN MY LIFE
OH-OH-OH-OH-OH CHANGES IN MY LIFE
 
生まれた事が間違いだと笑い
名前を告げず立ち去った
 
愛などいらない 明日を殺す人
抱いてむさぼりついてやる アンタの心
 
OH-OH-OH-OH-OH CHANGES IN MY LIFE
OH-OH-OH-OH-OH CHANGES IN MY LIFE
 
足音もたてず 影をひそめ
燃え上る 真昼の落し穴
 
物言わぬ獣の血をかきたてる
 
燃え上る 真昼の欲情が
今日の都会を地獄に近づける
 
街はいつしかざわめきとだえ
心なくした顔がある
 
夢などいらない 眠りに陥ぬ人
抱いてむさぼりつきなよ 今だけは
 
OH-OH-OH-OH-OH CHANGES IN MY LIFE
OH-OH-OH-OH-OH CHANGES IN MY LIFE
 
動く標的 狙いをつけて
燃え上る 真昼の静けさは
寝ぐらを失くした獣の涙
 
燃え上る 真昼の沈黙は
今日を賑わう都会の裏の顔
 
OH-OH-OH-OH-OH CHANGES IN MY LIFE
OH-OH-OH-OH-OH CHANGES IN MY LIFE
OH-OH-OH-OH-OH CHANGES IN MY LIFE

97 @kira 2013-02-27 19:30:36 [画像] [携帯]

シーン139
 
前野曜子の主題歌『蘇える金狼』が流れる。
 
成田空港のロビーをスーツケースを持った確かな足取りで朝倉が歩く。
途中、何度となく足が止まる。
そして、前のめりに倒れる。
しばらくして、起き上がり、ハンカチで膝を払ってゲートに向かう。
 
シーン140
 
離陸するスカンジナビア航空の旅客機。

98 @kira 2013-02-27 19:31:32 [画像] [携帯]

シーン141
劇場版の台詞
スチュワーデス『ムッシュ・・・ムッシュ・・・』
朝倉『・・・・・・』
スチュワーデス『お客様、どこかご気分でもお悪いんですか?』
スチュワーデス『何か、お飲み物でもお持ちいたしましょうか』
朝倉『・・・・・・ワイン・・・・・・』
スチュワーデス『何がよろしいですか?』
朝倉『ジュブレシャンベルタン・・・2001年物だ』
朝倉『僕の友人のナポレオンが愛用してたやつ・・・』
スチュワーデス『はぁ?!』
朝倉『ねえ・・・・ジュピターには何時に着くの?・・・・・木星には何時に着くんだ?』
朝倉『木星には何時に着くんだ・・・・・・・』

99 @kira 2013-02-27 19:34:02 [画像] [携帯]

シーン141
 
機内。
ひとつだけ空席がある。
通りかかった外国人スチュワーデスが、異変に気づき、話しかけるが返事がない。空席ではないようだ。
日本人スチュワーデスがやって来て、日本語で話しかけるとゆっくりと男が起き上がる。
朝倉。
その顔面は多量の出血により蒼白だ。
朝倉は大丈夫といった風に首を振り、力無く笑う。
飲むドリンクの種類を訊かれて、ワインと答える。
銘柄を訊ねられ、
『ジュブレ・シャンベルタン2001年物』
と答える。
21世紀となった現在では普通だが、1979年公開当時は、存在しない代物だ。
この一言で朝倉が、別次元に逝ってる事を表現している。
20世紀の映画の名セリフと言えよう。
名セリフは更に続く、朝倉は時計を見せて
『ねえ、ジュピターには何時に着くの』
と訊く。
さすがのスチュワーデスも対応出来ず、立ち去ってしまう。
『殺人遊戯』では、濡れ場を演った仲なのに随分と冷たい態度だ。
これがジーパンなら『おい中島〜、どうしたんだよ。待ってくれよ』と言ってるところだ。
 
このシーンを、松田優作は顔を白塗りにして演じている。
なかなかにショッキングな場面だ。
これが一年後の1980年に製作された『野獣死すべし』に繋がっている事は容易に察しがつく。
松田優作が死を演じる場合、大抵は目を開けている。
当時の俳優が目を閉じて頭を落とすようなわざとらしい芝居をしていた事に対する優作なりのアンチテーゼだったのだろう。
 
スチュワーデスを演じているのは中島ゆたか。
優作主演『殺人遊戯』ではヒロインを演じていた。
『探偵物語』でも、第2話、第19話、最終回と最多ゲスト出演を果たしている。

100 @kira 2013-02-27 19:41:44 [画像] [携帯]

『蘇える金狼』の女優たち
 
中島ゆたか
 
1952年10月5日生まれ。
 
茨城県水戸市出身。
茨城キリスト教学園中学校・高等学校卒業。
略歴
星座 てんびん座
血液型 B型
身長 168cm
体重 53kg
ミス・パシフィック日本代表。
世界大会 第2位(1971年)
映画デビュー作 『夜の歌謡シリーズ 女のみち』(1973年)
特技 水泳
学校 茨城キリスト教学園
ミス・パシフィック世界第2位という抜群の美貌と妖艶な雰囲気を持つ、どこか影のある個性派の女優として、主に70年代から80年代にかけて数多くのテレビドラマや映画に出演。
クールな悪女役としても数々の名演を残した。
ここ数年は女優業のみならず、旅番組や講演などさまざまな活動を行っている。
血縁関係はないが、俳優の名高達男の親戚でもある。
水戸市にある実家は、以前は寿司屋を営んでいた。

101 @kira 2013-02-27 19:43:06 [画像] [携帯]

ラストシーンの謎
 
シーン141は、京子にナイフで刺された朝倉が、旅客機内で意味不明な言葉を呟きながら絶命するシーンで映画が終わる。
松田優作という俳優でなければ成立しないシーンである。
しかし、大藪春彦の原作は、映画とはまったく違う結末なのだ。
大金を手に入れた朝倉は、京子を殺害し、自分と似た男との事故死に偽装して、国外に旅立つ。
大藪ファンは、タラップから手を振る朝倉を夢想して歓喜した事だろう。原作のファンならずとも、こちらの結末を支持する方が多い。
映画のエンディングは、そう単純ではなくビターな結末となっている。
何故、こんなエンディングになったのか。
キーワードは村川透と松田優作。
村川透が監督した角川映画『白昼の死角』のエンディングが、まさにこの大藪春彦の原作と同じ結末なのだ。
村川透も、これには相当悩んだだろう。
『白昼の死角』と同じエンディングで行くのか、それとも別の結末を用意するのか。
恐らく、松田優作、永原秀一とも話し合いが持たれただろう。
ここでも、松田優作という男の志向や意見が強かった事は想像に難くない。
人間を演じる事を願ってきた優作が求めたものは、弱みを見せず成功する姿よりも、一人の女を愛したが故に自滅して行く脆い男だったのではないだろうか。
だから私には、朝倉が京子に刺されたナイフを引き抜こうとしているとは見えず、むしろ深く突き立てているように見えた。
女を道具のように棄てる事が、強い男とは思えない。むしろ、女を愛する事に苦悩する優作版朝倉の方が人間として魅力的ではないだろうか。
このラストの白塗りの優作を観る度に、『野獣死すべし』への布石は既に為されていたと感じる。
これが萩原健一なら、もっと惨めに死ぬだろうし、原田芳雄なら女の傍らで心中みたいに死んで見せるだろう。
ただ、不器用で無骨な優作が求めたのは人間と言っても普通の人間ではない為、気狂いのような死に方になったのだろう。
それが、俳優・松田優作の『疵』である。



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